6月21日(木)雨の中の2時間半の散歩、あってもいいし、なくてもいいし…。
また夜中に起き出したようで、玄関のドアが開く音がして、ママの「ありがとうございましたぁ〜」の声がして、布団に入ってバタンと寝てる。
爆睡の夢ので、目は開けられず、そんな気配を感じた、たぶんそれほど遅くない夜。
また出て行ったママをどなたかが連れて来てくれたようだ。
寝たままで感謝。
朝はご機嫌に目覚めて一緒にそよ風さんの車を待っていると、
「なぁ、学校に行くんやろぉ。でもなぁ、勉強が簡単で、私、全部答えが分かるねんけど、手を挙げて答えてもいいかなぁ。誰も手を挙げへんねんけど、私、答えが分かってるから挙げたいんやけど、あまり目立つことしたらアカンと思って自粛してるんよぉ。えっ、答えていいのぉ。えっ、私、級長さんやのぉ。そしたら率先して答えた方がいいなぁ。みんな大人しい子ばっかりで、私が声を出さんと、盛り上がらんもんなぁ。分かった。今日は全部、手を挙げるわ」。
とか言いながら、デーでは絶対に自粛なんかしていないのは見え見え。
手も足も、ヘソも挙げているはずである。
台風一過の雨のせいか、遅めの6時に帰って来た。ラッキーである。
夕食は、昨日の残りのロールキャベツにキノコをショートパスタを足したもの。
昨日のロールキャベツの入れたマカロニがすごく美味しかったので、ちょこと残った車型のショートパスタを入れてみたが、マカロニの方が美味しかった。
それと、ちょっと前に3株植えたバジルの葉をむしったバジルソースの冷や奴。
これも最近はまっている一品である。
ママは、「この料理、好きやわぁ。毎日これでもいいわぁ。ほんまあんたは料理が上手いわぁ」とご機嫌で、洗いもんもしてくれる。
食事が終わってテレビを見ていた7時頃、外は雨も降っているし、今日は出て行かないだろうと油断していたら、「はぁあ、なんで私の身内はみんな死んでしまったにゃろぉ。生きてる意味がないわぁ。なぁ、私、どうしたらいいと思うぅぅ」。
「はいはい、せっかくテレビを見ていたのに、また自分の人生の話に付き合わすんですかぁ。あんなぁママリン、たぶん、ほとんどの家庭で、夕飯食べた後はテレビでも見て、のんびりくつろいだ時間を過ごしているのぉ。ママだけやなくて、おじいちゃん、おばあちゃんになったら、みんな身内が死んで、ひとりぼっちの人もたくさんいるのぉ。生きてる意味なんか、考えんでよろしいぃ。夕飯、美味しかったなぁ。テレビ、面白いなぁ。ジェフ君は可愛いなぁ。眠たくなったから寝ようかなぁ。明日はそよ風さんが迎えに来るから楽しみやなぁ。これで、十分やん。よけいなことは考えんときぃ」。
これにまたプ〜と口を膨らませたママである。
「そうかなぁ。あんたはまだ若いからいいけど、身内がいないのは寂しいよぉ。あんたは、死んだ、死んだって、みんな死なすんやからっ」
「死んだ人間は死んでるでしょう」
「いいや、母さんはまだ生きてる。今日も電話で話したっ」
「いいえ、死んでます。話したんは幽霊です。ママのお母さんが生きてるかどうかなんか、子供でも分かるわ。85歳のお母さんは生きてません。足し算、してみなさいっ」
「そんなこと言うても生きてるんですっ。さっきまでここにおったのに、あんたが追い出したんやなっ」。
で、出て行きました。
傘も持って行かなかったので、すぐに帰って来ると思っていたら、平野町交番から電話、傘を持って迎えに行く。
が、一筋縄では帰らない。
自分の家に帰る、門司に帰る、交番に泊めてもらう、この子の家は絶対のイヤなんです、うちの娘の家に行きます、いいえ、この子と違う子です、もう1軒、家があるんです、とごねる。
お巡りさんは、「酒井さんの家は、すぐそこの、その家しかないんやから、雨も振ってるから帰りなさいな」と説得してくれるが、プイと交番を出て歩き出す。
「なぁママリン、帰る帰るって、どこの帰るのよぉ」
「母さんがいる家ですっ」
「そしたら門司やわ。和布刈さんの山の上の墓に行くんやね。新幹線乗らなあかんけど…」
「そんなとこと違う。この道、す〜と行ったとこにあるっ」
「はいはい、そしたら、その家に行ってください」
で、尾行である。
松屋町を南下して、中央大通りを東へ向かい、大阪城公園たどり付く。
今日は私のサンダルを履いて出たママ、ちょっとヒールがあるので、足にきてるようだ。
傘をさしての雨の中の散歩は、さぞやお疲れだと思う。
が、心の中で、早く疲れろ、早く疲れろと唄っている私は悪魔である。
雨でもランニングをしている人がいたが、私ら親子も気分は“雨に唄えば”である。
おしっこがしたいと言い出したのでトイレを探したが、いきなり植栽の中で用をすませてしまう。
お行儀の悪いこと…。
「ほらほら大阪城よっ」に「大阪城なんか、見たくないですっ。なんでこんなとこに来たんよっ。まだ大阪やないのっ」。
「そんなちょっと歩いたぐらいで大阪脱出はできへんよ」で、「ほんなら、あんたが先を歩いて」で、やっと大手通を西に家に向かう進路をとる。
9時半に家に着くと、「なぁ〜んや、またこの家かっ。しょうもなっ。しかたない、今日はここで寝るけど、明日は帰りますからっ」
「はいはい。明日は奈良の家に帰ったらいいわ。はいはい、着替えて寝なさい」
「奈良の家って、あそこは誰もいない空き家やん。私は母さんがいる家に帰るんですっ」
「はいはい。そこは私はわからんわぁ。ママの記憶とカンで帰ったらいいわぁ」
「ふんっ。あんたは送ったろうと思う気もないんやなっ。わかりました。さんざん歩かせといて、きつい女やわっ。あかん、しんどい、寝ます」。
いつも歩いた後は、「あんたに歩かされて、えらいしんどい目にあわされたっ」と文句を言う。
自分が出て行ったくせに、絶対に自分は悪くないのである。
で、なんか不満そうな小言をブツブツ布団の中で吐いて、しばらくしてグースカ寝はる。
2時間半の雨の散歩は、そんなに楽しいものではない。
本日の評価:
本日の家出:2回(深夜、平野町交番)
爆睡の夢ので、目は開けられず、そんな気配を感じた、たぶんそれほど遅くない夜。
また出て行ったママをどなたかが連れて来てくれたようだ。
寝たままで感謝。
朝はご機嫌に目覚めて一緒にそよ風さんの車を待っていると、
「なぁ、学校に行くんやろぉ。でもなぁ、勉強が簡単で、私、全部答えが分かるねんけど、手を挙げて答えてもいいかなぁ。誰も手を挙げへんねんけど、私、答えが分かってるから挙げたいんやけど、あまり目立つことしたらアカンと思って自粛してるんよぉ。えっ、答えていいのぉ。えっ、私、級長さんやのぉ。そしたら率先して答えた方がいいなぁ。みんな大人しい子ばっかりで、私が声を出さんと、盛り上がらんもんなぁ。分かった。今日は全部、手を挙げるわ」。
とか言いながら、デーでは絶対に自粛なんかしていないのは見え見え。
手も足も、ヘソも挙げているはずである。
台風一過の雨のせいか、遅めの6時に帰って来た。ラッキーである。
夕食は、昨日の残りのロールキャベツにキノコをショートパスタを足したもの。
昨日のロールキャベツの入れたマカロニがすごく美味しかったので、ちょこと残った車型のショートパスタを入れてみたが、マカロニの方が美味しかった。
それと、ちょっと前に3株植えたバジルの葉をむしったバジルソースの冷や奴。
これも最近はまっている一品である。
ママは、「この料理、好きやわぁ。毎日これでもいいわぁ。ほんまあんたは料理が上手いわぁ」とご機嫌で、洗いもんもしてくれる。
食事が終わってテレビを見ていた7時頃、外は雨も降っているし、今日は出て行かないだろうと油断していたら、「はぁあ、なんで私の身内はみんな死んでしまったにゃろぉ。生きてる意味がないわぁ。なぁ、私、どうしたらいいと思うぅぅ」。
「はいはい、せっかくテレビを見ていたのに、また自分の人生の話に付き合わすんですかぁ。あんなぁママリン、たぶん、ほとんどの家庭で、夕飯食べた後はテレビでも見て、のんびりくつろいだ時間を過ごしているのぉ。ママだけやなくて、おじいちゃん、おばあちゃんになったら、みんな身内が死んで、ひとりぼっちの人もたくさんいるのぉ。生きてる意味なんか、考えんでよろしいぃ。夕飯、美味しかったなぁ。テレビ、面白いなぁ。ジェフ君は可愛いなぁ。眠たくなったから寝ようかなぁ。明日はそよ風さんが迎えに来るから楽しみやなぁ。これで、十分やん。よけいなことは考えんときぃ」。
これにまたプ〜と口を膨らませたママである。
「そうかなぁ。あんたはまだ若いからいいけど、身内がいないのは寂しいよぉ。あんたは、死んだ、死んだって、みんな死なすんやからっ」
「死んだ人間は死んでるでしょう」
「いいや、母さんはまだ生きてる。今日も電話で話したっ」
「いいえ、死んでます。話したんは幽霊です。ママのお母さんが生きてるかどうかなんか、子供でも分かるわ。85歳のお母さんは生きてません。足し算、してみなさいっ」
「そんなこと言うても生きてるんですっ。さっきまでここにおったのに、あんたが追い出したんやなっ」。
で、出て行きました。
傘も持って行かなかったので、すぐに帰って来ると思っていたら、平野町交番から電話、傘を持って迎えに行く。
が、一筋縄では帰らない。
自分の家に帰る、門司に帰る、交番に泊めてもらう、この子の家は絶対のイヤなんです、うちの娘の家に行きます、いいえ、この子と違う子です、もう1軒、家があるんです、とごねる。
お巡りさんは、「酒井さんの家は、すぐそこの、その家しかないんやから、雨も振ってるから帰りなさいな」と説得してくれるが、プイと交番を出て歩き出す。
「なぁママリン、帰る帰るって、どこの帰るのよぉ」
「母さんがいる家ですっ」
「そしたら門司やわ。和布刈さんの山の上の墓に行くんやね。新幹線乗らなあかんけど…」
「そんなとこと違う。この道、す〜と行ったとこにあるっ」
「はいはい、そしたら、その家に行ってください」
で、尾行である。
松屋町を南下して、中央大通りを東へ向かい、大阪城公園たどり付く。
今日は私のサンダルを履いて出たママ、ちょっとヒールがあるので、足にきてるようだ。
傘をさしての雨の中の散歩は、さぞやお疲れだと思う。
が、心の中で、早く疲れろ、早く疲れろと唄っている私は悪魔である。
雨でもランニングをしている人がいたが、私ら親子も気分は“雨に唄えば”である。
おしっこがしたいと言い出したのでトイレを探したが、いきなり植栽の中で用をすませてしまう。
お行儀の悪いこと…。
「ほらほら大阪城よっ」に「大阪城なんか、見たくないですっ。なんでこんなとこに来たんよっ。まだ大阪やないのっ」。
「そんなちょっと歩いたぐらいで大阪脱出はできへんよ」で、「ほんなら、あんたが先を歩いて」で、やっと大手通を西に家に向かう進路をとる。
9時半に家に着くと、「なぁ〜んや、またこの家かっ。しょうもなっ。しかたない、今日はここで寝るけど、明日は帰りますからっ」
「はいはい。明日は奈良の家に帰ったらいいわ。はいはい、着替えて寝なさい」
「奈良の家って、あそこは誰もいない空き家やん。私は母さんがいる家に帰るんですっ」
「はいはい。そこは私はわからんわぁ。ママの記憶とカンで帰ったらいいわぁ」
「ふんっ。あんたは送ったろうと思う気もないんやなっ。わかりました。さんざん歩かせといて、きつい女やわっ。あかん、しんどい、寝ます」。
いつも歩いた後は、「あんたに歩かされて、えらいしんどい目にあわされたっ」と文句を言う。
自分が出て行ったくせに、絶対に自分は悪くないのである。
で、なんか不満そうな小言をブツブツ布団の中で吐いて、しばらくしてグースカ寝はる。
2時間半の雨の散歩は、そんなに楽しいものではない。
本日の評価:
本日の家出:2回(深夜、平野町交番)
by asayosan
| 2012-06-22 17:41
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