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ボケリン・ママリンの観察日記

10月4日(月)あ〜嬉しのショートステイだい!

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今日はお泊まりの日である。
9時15分にお迎えなので、8時半に起こすと、今日も目覚めはすこぶるいい。
が「ここ、どこ?」と聞くので「北浜」とだけ答えると、「あ〜、大阪か。あんたの家やなぁ」で決着。

ママリンがきてから2年間、「ここはどこやの?どこやぁ〜!!!」と錯乱するママリンに、ずっと「私の家」でもなく「あっこの家」でもなく、極めてストレートに「北浜」と答え、「北浜って大阪やなぁ?」に「そう、大阪の北浜や」と地理的ピンポイントを答え、「そういえば、あっこが大阪にいるわ」で、「その家がここ」と三段論法で、答えていた洗脳が効いてきた。

今日はお泊まりやと伝えると「ええよ、ええよ、泊まってくるわ。あんたもたまには、ゆっくりしい」と、殊勝なことを言う。

で、ママを送った後、りえちゃんと能勢の原田ファームに猫の手倶楽部の無農薬玄米を取りに行くドライブへ。自由だ。
妙見さん前で、いつもの道が工事で不通で、回り道をしていたら迷子になるが、親切な人(道路工事のおじちゃんと、子供を数人連れたホントに目が奇麗だったお兄さん)に助けられ到着。
途中、介護サービスの車とすれ違うが、こんな山の中で徘徊されたら、とんでもないことになるだろうと話しつつ、「ボケるんやったら、都会がいいわ」と、二人でしみじみ。
約2キロ圏内に交番や警察があり、お巡りさんがいたるところで巡回している都心は、徘徊老人を放置プレイさせないことへの安心感が、ここ2年で確実なものになっている。
お巡りさんは、悪い奴には怖いが、一般市民には優しい。とはいえ、油断は大敵、大大大敵なのは、どんなことでも同様なのだが。。。

で、原田ファームのれいこさんが言うには、一度、農業体験にきた養護施設の子供ちゃんが一人、行方不明になったことがあり、警察、消防、地域住民総出の山探しとなり、無事帰ってきたのは本当に幸いだったが、とはいえ、ご迷惑をかけた方々へ謝りたおしの倒しまくり、お詫びを申し上げまくりの申し上げまくりは尋常ではなく、それはそれは大変だったそうだ。
ママリンは、それはそれは警察にお世話になっているが、迷子の老人の保護と保護者への引き渡しは警察の仕事でもあるので、あやまる私に対して、迷惑顔も、小言も、言わない。
迎えに行くと「ごくろうさん」と、あっさり帰してくれる。全く、痛み入ります、である。

昔、無秩序な徘徊が頻繁だった頃、警察にママリンの特徴や服装を言って捜索願いを出すと、瞬く間に、東警察はもちろん、南警察、曾根崎警察、此花警察など、管内を超えてすぐに見つけてくれた。
殺人事件の検挙や、ヤクザとの抗争など大変な事件も多いとは思うが、ほんと、一般市民のささいというかささやかな事件(認知症老人が徘徊に出て、家に帰ってこないのです)を、たちどころに解決してくれる、日本の警察の底力は、すごい、と思う。
ちなみに、オーストラリアでは、認知症の徘徊でそのまま何年も帰ってこない事件は、けっこう多いという。そら、広いもんなぁ。
でも、ささいなことが、大きな事件に転がることは、最近のニュース(虐待死とか通り魔とか)を見ていると身につまされる。
こんな一般市民のささいというかささやかな日常の横に、壁すれすれの危機もある。

今は、ママリンの迷子事件も大掛かりなものは減り、自力で帰って来れる確率もイチロー並みになってきたが、「今、ばあちゃん来たでぇ。迎えに来てなっ」と警察から軽く普通に電話をしてきてくれるこの日常に、悪いやつには怖いが、たぶん悪い事はしていない一般市民の私たちとには優しい警察組織とのいいの関係に、本当に感謝、感謝、なのである。
そして、本日は、自由、である。スペシャルである。

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by asayosan | 2010-10-04 22:27 | 今日のママリン

認知症のママリンの日々の暮らし
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