10月6日(水)認知症の金銭感覚って、すごいわ。
デーサービスから帰ってきて、私がコーヒーとアンパンを用意してる間に、自分からパジャマを着替えるママリン。昨日もそうだったが、これはいい傾向だ。
「はぁ〜、あそこもやっと慣れてきたわ。いい子ばっかりで、仲良くなってきたわ。で、正彦はどこやの。近くにいるの。家はわからんの。家、行ったことないの。私もないわ。嫁さんと一緒なの。たぶんなぁって、別れたんと違うの」
「えっ!!!、ええカンしてるやん。そう、別れたよ。誰かに聞いたん」
「誰に聞いたかって、たぶん正彦やろぉ。まぁ、別れてよかったわ。正彦は結構我慢強いから、よっぽど向こうが我が侭やったんやわ」
う〜ん、正彦にもみんなにも、離婚したこと黙っとこなと示し合わせていたのだが、十三回忌の法要と会食での、なんとなくの雰囲気で察したのだろうか?
認知症と言えど、カンの鋭さは侮れない。
いや、親子の情というか、正彦の話しの対応などで、ピンときたのか。
どちらにしても、鋭い。
で、せっかくパジャマに着替えたのに「散歩、行かへん?」と誘われた。
まっ、一人で出かけるのではなく、私を誘ってくれているのは進歩か。
で、また、お着替えして、財布を探し出す。
で、ママリン、父さんの位牌にお参りし、と扉を開ける。
「母さん、毎日泣いてるねんで。はよ、連れて行ってくれたらいいのに。
正夫さん! 私はあんたを恨んでるねんで。アホか、ほんまに。(位牌の裏を見て)74歳かぁ、私も74歳になったから逝くわ。自殺はせんよ。上手に死ぬから」
が、すぐやめて、再び財布探し。
「ここに3万円、入れてたんやけど、また、盗られたわ。あ〜あ、しゃあない」
ブツブツ言いながら、かばん、カゴなど、自分の持ち物を、ひとつづづ確認。で、脱いだパジャマを丁寧にたたんで、また、何をしたいのか、わからなくなった迷走のメビウスの帯。
このまま、晩ご飯に突入して、散歩のことは、忘れて頂きたい。
「あんた、通帳どこか知らん? あんたが持ってるの? 明日3万円、出しといてくれる。どうも慣れ慣れしいと思っていたんや。腹たつなぁ。1000円しかないわ。あ〜、いやだなぁ〜。おかしいなぁ〜。あっこちゃんに所帯の金もわたされへんやん。お金なかったら、おられへんやん。もぉ、行かへんから。身内に盗られのとちゃうわ、あそこやわ」
「あれっ、メガネがないわ。メガネはメガネケースって、そのメガネケースがないんや。父さん、メガネ、探してぇ〜。あっ、あれへん、3万円あったのに1000円しかない」
「あっ、今日は25日やろ。6日やの。25日やったら、父さんから給料もらえたのに。もったいないなぁ。給料もらったのに1000円しかない。悪いやっちゃなぁ。
今何時? 6時。それやったら父さん帰ってきてるやろ。えっ、死んだん? 給料、もらわれへんやん。へえ〜、葬式したん? あかん、こんなことしてられへん、帰らな。お金がないと、どないもなれへん」
「あんた、電話してくれる? 7万円もなくなってるわ。盗られてって言ってや。明日するって、7時までおるって言ってたよ。ほんまに明日電話してくれるの? 明日、どこに行くの? そよ風さんか。明日、どっこも行かないんやったら、帰るんやけどなぁ。
父さん、助けてよ。この1000円、電車賃で使ったら、生活費ないしなぁ。あんたが、明日、出してくれるの。ほんなら明日、帰るわ。やっぱり、家におらなあかん」
「明日から、しばらく休みますって言っといてな。そやけど、50万円もなくなって、えらい損やわぁ。困ったなぁ。なんか、気がめいってきたわ。300万円では、やっていけへんわ。最近、あこ姉ちゃんが贅沢になってきてるやろぉ、お金ないとあかんわ。
父さんは? 死んだん? 父さん死んだら、給料もらわれへんやん。年金があるの。
ほんま悪いやっちゃなぁ。なんか、気がめいったわぁ、もぉ、あかん。やっぱし、あそこも怖いな。もぉ、やめや。明日、行って、恐ろしいからやめますって言おうかな。それから、やめていいやろ。ほんと、うちの会社の奴は! もぉ、やめるわ、たんびたんびに盗られたら嫌やわっ。うっとこのあっこちゃんは、こんなことせんもんなぁ」
でも、父さんが死んで心配なのは、お金かいっ!!てなことか。位牌のせいで、へんなベクトルが作動したみたいだ。
気分を代えるため、「どうする、外にご飯、食べに行く?」と誘うと、
「家に食べるもんないの? あんた、作るのめんどくさいんなら、行ってもいいよ? あるんやったら、もったいないから家でいいよ。どっちがいいの?って、そら大阪の美味しいもん、食べたいけど。行きたいの?って、あんたが行くなら、ついていくけど。そぅ特別にお腹がすいてるわけやないけど、規則やから、ご飯、行こか。お金ないけど、いけるの? あんたが持ってるって、悪いから割り勘にしよかっ。あんた、うちの通帳から出しといて。はよっ、行こや。待って、おしっこ、行ってくるわ」
居酒屋での状況につづく。
「はぁ〜、あそこもやっと慣れてきたわ。いい子ばっかりで、仲良くなってきたわ。で、正彦はどこやの。近くにいるの。家はわからんの。家、行ったことないの。私もないわ。嫁さんと一緒なの。たぶんなぁって、別れたんと違うの」
「えっ!!!、ええカンしてるやん。そう、別れたよ。誰かに聞いたん」
「誰に聞いたかって、たぶん正彦やろぉ。まぁ、別れてよかったわ。正彦は結構我慢強いから、よっぽど向こうが我が侭やったんやわ」
う〜ん、正彦にもみんなにも、離婚したこと黙っとこなと示し合わせていたのだが、十三回忌の法要と会食での、なんとなくの雰囲気で察したのだろうか?
認知症と言えど、カンの鋭さは侮れない。
いや、親子の情というか、正彦の話しの対応などで、ピンときたのか。
どちらにしても、鋭い。
で、せっかくパジャマに着替えたのに「散歩、行かへん?」と誘われた。
まっ、一人で出かけるのではなく、私を誘ってくれているのは進歩か。
で、また、お着替えして、財布を探し出す。
で、ママリン、父さんの位牌にお参りし、と扉を開ける。
「母さん、毎日泣いてるねんで。はよ、連れて行ってくれたらいいのに。
正夫さん! 私はあんたを恨んでるねんで。アホか、ほんまに。(位牌の裏を見て)74歳かぁ、私も74歳になったから逝くわ。自殺はせんよ。上手に死ぬから」
が、すぐやめて、再び財布探し。
「ここに3万円、入れてたんやけど、また、盗られたわ。あ〜あ、しゃあない」
ブツブツ言いながら、かばん、カゴなど、自分の持ち物を、ひとつづづ確認。で、脱いだパジャマを丁寧にたたんで、また、何をしたいのか、わからなくなった迷走のメビウスの帯。
このまま、晩ご飯に突入して、散歩のことは、忘れて頂きたい。
「あんた、通帳どこか知らん? あんたが持ってるの? 明日3万円、出しといてくれる。どうも慣れ慣れしいと思っていたんや。腹たつなぁ。1000円しかないわ。あ〜、いやだなぁ〜。おかしいなぁ〜。あっこちゃんに所帯の金もわたされへんやん。お金なかったら、おられへんやん。もぉ、行かへんから。身内に盗られのとちゃうわ、あそこやわ」
「あれっ、メガネがないわ。メガネはメガネケースって、そのメガネケースがないんや。父さん、メガネ、探してぇ〜。あっ、あれへん、3万円あったのに1000円しかない」
「あっ、今日は25日やろ。6日やの。25日やったら、父さんから給料もらえたのに。もったいないなぁ。給料もらったのに1000円しかない。悪いやっちゃなぁ。
今何時? 6時。それやったら父さん帰ってきてるやろ。えっ、死んだん? 給料、もらわれへんやん。へえ〜、葬式したん? あかん、こんなことしてられへん、帰らな。お金がないと、どないもなれへん」
「あんた、電話してくれる? 7万円もなくなってるわ。盗られてって言ってや。明日するって、7時までおるって言ってたよ。ほんまに明日電話してくれるの? 明日、どこに行くの? そよ風さんか。明日、どっこも行かないんやったら、帰るんやけどなぁ。
父さん、助けてよ。この1000円、電車賃で使ったら、生活費ないしなぁ。あんたが、明日、出してくれるの。ほんなら明日、帰るわ。やっぱり、家におらなあかん」
「明日から、しばらく休みますって言っといてな。そやけど、50万円もなくなって、えらい損やわぁ。困ったなぁ。なんか、気がめいってきたわ。300万円では、やっていけへんわ。最近、あこ姉ちゃんが贅沢になってきてるやろぉ、お金ないとあかんわ。
父さんは? 死んだん? 父さん死んだら、給料もらわれへんやん。年金があるの。
ほんま悪いやっちゃなぁ。なんか、気がめいったわぁ、もぉ、あかん。やっぱし、あそこも怖いな。もぉ、やめや。明日、行って、恐ろしいからやめますって言おうかな。それから、やめていいやろ。ほんと、うちの会社の奴は! もぉ、やめるわ、たんびたんびに盗られたら嫌やわっ。うっとこのあっこちゃんは、こんなことせんもんなぁ」
でも、父さんが死んで心配なのは、お金かいっ!!てなことか。位牌のせいで、へんなベクトルが作動したみたいだ。
気分を代えるため、「どうする、外にご飯、食べに行く?」と誘うと、
「家に食べるもんないの? あんた、作るのめんどくさいんなら、行ってもいいよ? あるんやったら、もったいないから家でいいよ。どっちがいいの?って、そら大阪の美味しいもん、食べたいけど。行きたいの?って、あんたが行くなら、ついていくけど。そぅ特別にお腹がすいてるわけやないけど、規則やから、ご飯、行こか。お金ないけど、いけるの? あんたが持ってるって、悪いから割り勘にしよかっ。あんた、うちの通帳から出しといて。はよっ、行こや。待って、おしっこ、行ってくるわ」
居酒屋での状況につづく。
by asayosan
| 2010-10-06 17:19
| 今日のママリン
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