3月10日(木)だって、甘いもんに飢えていたんやもん。
今朝もえらく早起きして、部屋をウロウロしてるママリン。
お菓子のカンカンを開けて、アメちゃんをなめている。
起きてみると、ちゃんと服に着替えている。寒かったのだろう。
部屋を暖めて、ママレードトーストとコーヒーの朝食を済ませ、『あさいちテレビ』で認知症をやっていたので一緒に見る。
認知症であることを本人に理解してもらい、混乱期を切り抜けた父娘の話で、認知症でることを本人が自覚した方がよいという考え方で、私と同じだ。
ママが奈良で一人暮らししていた頃、お医者さんに呼ばれて認知症と告示された時、すぐにママに説明した私を、地域包括センターの介護士のプロの人は、「本人には知らせない方がよかったんですが…」と、注意された。
その当時は、本人に知らせるか知らせないかの問題以前に、ママには知る権利がある、と思った。
今考えると、これは健常者の理屈である。
しかし、告示のせいで、ママは猛烈な混乱に陥って、本人は辛かったと思うのだが、今日のテレビを見て、いろいろな考え方、方法があり、認知症の人の数だけ、いろんな症状があるというこの病、世話をする者が自分の志した方針を信じるしかない。
今は、ママは自分の認知症を理解して、ギャグにするほどになったが、振り返ると、素人二人が二人三脚で綱渡りしていたようなもので、一人が落ちたら二人が落ちていた。
辿り着いたのが奇跡なのか必然なのか、とにかく結果オーライになったのが、ラッキーである。
今朝は、ジェフと遊んで、洗いもんをして、上に羽織るフリーズをベージュにするかパープルにするか、さんざん悩んで、お迎えの電話で、一緒に下に行き、元気に出発。
夕飯は、チャチャと作れる、半分が野菜のマーボ豆腐と一昨日の残りのフライ(おいおい?)とカブの甘酢漬け。
ママは、マーボ豆腐は完食したが、ご飯は半分残し、フライには手をつけない。正しい。
「最近、食が細くなってきてん」と言うが、今までのヤング並の食欲を考えると、これぐらいが歳相応か。
昼頃、北浜タワーの上層階で仕事していた伊丹君が、「酒井さんのマンションも見えますよぉ」と電話をかけてきてくれて、ギャラリーのペンキの塗り替えをしたいことを相談すると、夕方、家に寄ってくれる。
ギャラリーで打ち合わせしていたら、ママも上がってきて紹介するが、私たちの話を聞いて、「窓のここから上をこうして、ここはこうしたらいいねん」と、いろいろアイデアを言ってくれるが、全く意味不明。
で、私は引き続きワインをチビリチビリやっていたら、ママがいろいろ相談をしてくるので、私はパソコンで麻雀ゲームをしながら、適当に返事をする。
「私、監獄に入れられるほど、悪いことしてないよなぁ。もう、帰りたいんで、あんた、警察に明日、電話してくれる?」
「監獄になんか行ってないやん。ママが、みんなに遊んでもらってるんやろぉ」
「何言うのん。私が遊んでやってるんよ。私はずっと仕事させられてるねん。囚人の相手ばっかりで、お給料もくれへんのやよ。みんな、文句、言ってたわ」
「誰が誰に、文句を言うんよ」
「だから、私らを監視してる人がいて、その人の許可がなかった自由にできへんのよ。私、明日、家に帰るから、あんたうまく断ってくれる?」
「いいよ。電話1本ですむから、休みや」
「そんなわけにはいかへんよ。向こうの許可が取れてからでないと、自由にならへのよ」
「ママはいつでも自由やん」
「いいや、監禁されてるの。明日、濱寿司さんとこ行って、働かしてもらうわ。手土産を持って行きたいから、お金、下ろしといてくれる? でも、明日は日曜日やなぁ。お金がないと困るから、もぅ2〜3日、ここにおらしてもろていい? いいの。ありがとう。仲居はムリでも、下働きやったらできるから、近所にアパートでも借りて暮らすわ」
「それなら、履歴書、書きや」
「そんなん、いらんわ。私が行ったら、すぐに雇ってくれるわ。私はよく働くから、重宝されててん。猫、預かってくれる? ここの家、気に入ってるみたいやから、ここに置いとくわ。落ち着いたら、引き取りに来るから」
「そしたら、ジェフとお別れしとき」
「ジェフ、ジェフ、ごめんなぁ。あんたはここの子になり。あれっ、なんで、逃げるの。母さんの顔、忘れたんか。あれっ、子供たちはどこ行ったんやろ」。
で、テレビで世良公則のライブがはじまり、不覚にも、つい一緒に唄ってしまう。
伊丹君は、イーグルスに行ったそうで、涙なくしては観られないライブ、うらやましい。
私は、世良でちょこっと熱くなる。
私の80年代ノリノリに、ママ、「もぅ、寝かしてもらうわ」で、7時に寝る。
が、また起きてきて、お菓子のカンカンを開け、「あっ、ここにアメちゃん、入ってるわ。食べていい?」。
と、同時に、手はアメちゃんの袋を破って、すでに口をモグモグしていたが、ほっぺが大きく膨らんでいるので、
「ママ、いったいいくつ口に入れたん?」
「4個ぉ〜」
「なんで、いっぺんに口に入れるの。ひとつづづ、食べや」
「だって、甘いもんに飢えていたんやもん。おいしいわぁ。あんたも食べ」
「私は、ワイン飲んでるからいいの。でも、ひとつづづ、食べや」
「この方が、おいしいのっ」
その、幼稚園児のような顔を見て、大笑いしてしまう。
「夜に甘いもん食べたら虫歯になるよぉ。お口、ゆすいでおいで」
「いいねん。私、虫歯、ないもん」
と、またまた、幼稚園児発言。で、寝はる。
9時頃起きてきて、
「あれっ、子供たちがいなくなったわ。映画を観に連れてってて、頼まれたから連れて行ったのに、どこ行ったんやろ。どうしよぉ」
「なんの映画、観てきたん? 時代劇?」
「いや、現代劇や。子供が出ている映画」
「24の瞳? メリーポピンズ?」
「いや、そんなんと違う。子供は6人しか出てなかった。子供どこ行ったんやろうぉ」
「誰から預かったんよ」
「知らん人」
「そんな、子供を知らん人に預けるような親は、ろくでもないから、ほっておき」
「私に、責任はないよなぁ」
「ないない。子供は勝手に帰ってるわ」
「そうや、だから都会の子はイヤやんねん。挨拶もせんと、プイッとでこか行って…。もう、いいわっ。私に関係ないわ。ほんなら寝ます。おやすみなさい。あんたも、寝なさいよ」
で、すぐに寝はる。
今日は1回も外出がなく、暴れん坊傾向も沈静化したようで、よかった、よかった。
本日の評価:
お菓子のカンカンを開けて、アメちゃんをなめている。
起きてみると、ちゃんと服に着替えている。寒かったのだろう。
部屋を暖めて、ママレードトーストとコーヒーの朝食を済ませ、『あさいちテレビ』で認知症をやっていたので一緒に見る。
認知症であることを本人に理解してもらい、混乱期を切り抜けた父娘の話で、認知症でることを本人が自覚した方がよいという考え方で、私と同じだ。
ママが奈良で一人暮らししていた頃、お医者さんに呼ばれて認知症と告示された時、すぐにママに説明した私を、地域包括センターの介護士のプロの人は、「本人には知らせない方がよかったんですが…」と、注意された。
その当時は、本人に知らせるか知らせないかの問題以前に、ママには知る権利がある、と思った。
今考えると、これは健常者の理屈である。
しかし、告示のせいで、ママは猛烈な混乱に陥って、本人は辛かったと思うのだが、今日のテレビを見て、いろいろな考え方、方法があり、認知症の人の数だけ、いろんな症状があるというこの病、世話をする者が自分の志した方針を信じるしかない。
今は、ママは自分の認知症を理解して、ギャグにするほどになったが、振り返ると、素人二人が二人三脚で綱渡りしていたようなもので、一人が落ちたら二人が落ちていた。
辿り着いたのが奇跡なのか必然なのか、とにかく結果オーライになったのが、ラッキーである。
今朝は、ジェフと遊んで、洗いもんをして、上に羽織るフリーズをベージュにするかパープルにするか、さんざん悩んで、お迎えの電話で、一緒に下に行き、元気に出発。
夕飯は、チャチャと作れる、半分が野菜のマーボ豆腐と一昨日の残りのフライ(おいおい?)とカブの甘酢漬け。
ママは、マーボ豆腐は完食したが、ご飯は半分残し、フライには手をつけない。正しい。
「最近、食が細くなってきてん」と言うが、今までのヤング並の食欲を考えると、これぐらいが歳相応か。
昼頃、北浜タワーの上層階で仕事していた伊丹君が、「酒井さんのマンションも見えますよぉ」と電話をかけてきてくれて、ギャラリーのペンキの塗り替えをしたいことを相談すると、夕方、家に寄ってくれる。
ギャラリーで打ち合わせしていたら、ママも上がってきて紹介するが、私たちの話を聞いて、「窓のここから上をこうして、ここはこうしたらいいねん」と、いろいろアイデアを言ってくれるが、全く意味不明。
で、私は引き続きワインをチビリチビリやっていたら、ママがいろいろ相談をしてくるので、私はパソコンで麻雀ゲームをしながら、適当に返事をする。
「私、監獄に入れられるほど、悪いことしてないよなぁ。もう、帰りたいんで、あんた、警察に明日、電話してくれる?」
「監獄になんか行ってないやん。ママが、みんなに遊んでもらってるんやろぉ」
「何言うのん。私が遊んでやってるんよ。私はずっと仕事させられてるねん。囚人の相手ばっかりで、お給料もくれへんのやよ。みんな、文句、言ってたわ」
「誰が誰に、文句を言うんよ」
「だから、私らを監視してる人がいて、その人の許可がなかった自由にできへんのよ。私、明日、家に帰るから、あんたうまく断ってくれる?」
「いいよ。電話1本ですむから、休みや」
「そんなわけにはいかへんよ。向こうの許可が取れてからでないと、自由にならへのよ」
「ママはいつでも自由やん」
「いいや、監禁されてるの。明日、濱寿司さんとこ行って、働かしてもらうわ。手土産を持って行きたいから、お金、下ろしといてくれる? でも、明日は日曜日やなぁ。お金がないと困るから、もぅ2〜3日、ここにおらしてもろていい? いいの。ありがとう。仲居はムリでも、下働きやったらできるから、近所にアパートでも借りて暮らすわ」
「それなら、履歴書、書きや」
「そんなん、いらんわ。私が行ったら、すぐに雇ってくれるわ。私はよく働くから、重宝されててん。猫、預かってくれる? ここの家、気に入ってるみたいやから、ここに置いとくわ。落ち着いたら、引き取りに来るから」
「そしたら、ジェフとお別れしとき」
「ジェフ、ジェフ、ごめんなぁ。あんたはここの子になり。あれっ、なんで、逃げるの。母さんの顔、忘れたんか。あれっ、子供たちはどこ行ったんやろ」。
で、テレビで世良公則のライブがはじまり、不覚にも、つい一緒に唄ってしまう。
伊丹君は、イーグルスに行ったそうで、涙なくしては観られないライブ、うらやましい。
私は、世良でちょこっと熱くなる。
私の80年代ノリノリに、ママ、「もぅ、寝かしてもらうわ」で、7時に寝る。
が、また起きてきて、お菓子のカンカンを開け、「あっ、ここにアメちゃん、入ってるわ。食べていい?」。
と、同時に、手はアメちゃんの袋を破って、すでに口をモグモグしていたが、ほっぺが大きく膨らんでいるので、
「ママ、いったいいくつ口に入れたん?」
「4個ぉ〜」
「なんで、いっぺんに口に入れるの。ひとつづづ、食べや」
「だって、甘いもんに飢えていたんやもん。おいしいわぁ。あんたも食べ」
「私は、ワイン飲んでるからいいの。でも、ひとつづづ、食べや」
「この方が、おいしいのっ」
その、幼稚園児のような顔を見て、大笑いしてしまう。
「夜に甘いもん食べたら虫歯になるよぉ。お口、ゆすいでおいで」
「いいねん。私、虫歯、ないもん」
と、またまた、幼稚園児発言。で、寝はる。
9時頃起きてきて、
「あれっ、子供たちがいなくなったわ。映画を観に連れてってて、頼まれたから連れて行ったのに、どこ行ったんやろ。どうしよぉ」
「なんの映画、観てきたん? 時代劇?」
「いや、現代劇や。子供が出ている映画」
「24の瞳? メリーポピンズ?」
「いや、そんなんと違う。子供は6人しか出てなかった。子供どこ行ったんやろうぉ」
「誰から預かったんよ」
「知らん人」
「そんな、子供を知らん人に預けるような親は、ろくでもないから、ほっておき」
「私に、責任はないよなぁ」
「ないない。子供は勝手に帰ってるわ」
「そうや、だから都会の子はイヤやんねん。挨拶もせんと、プイッとでこか行って…。もう、いいわっ。私に関係ないわ。ほんなら寝ます。おやすみなさい。あんたも、寝なさいよ」
で、すぐに寝はる。
今日は1回も外出がなく、暴れん坊傾向も沈静化したようで、よかった、よかった。
本日の評価:
by asayosan
| 2011-03-10 10:12
| 今日のママリン
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