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ボケリン・ママリンの観察日記

6月16日(木)「あんたを産んだ、私が悪かった」そうだ。

今日は、こっちが起こすまで寝ていたママリン。
朝ご飯を食べて、準備完了したら、「あと少しで電話があるから待っとき」と言っても、「いや、もうう来るから、下で待ってるわ」と出て行く。

そよ風さんから帰って来たら、かばんの中になにやら筒が入っている。
皆勤賞(こちらの用事での欠席以外で)の表彰状だそうだ。
ママは、小学校で皆勤賞をもらったことを自慢していたが、まさか老人になってデーサービスの皆勤賞を頂けるとは、お釈迦様でも知らんであろう。
その文面もなかなかいいのである。まさにその通りである。
6月16日(木)「あんたを産んだ、私が悪かった」そうだ。_e0200261_21474223.jpg

で、夕飯ができるまでの間、2回外出するが自力で帰ってくる。

6月16日(木)「あんたを産んだ、私が悪かった」そうだ。_e0200261_21554730.jpg6月16日(木)「あんたを産んだ、私が悪かった」そうだ。_e0200261_2156990.jpg今日のメニューは、ママは中身がカレーピラフのオムライスをメインに、スペアリブとタマネギのマヨネーズ味噌乗せのオーブン焼き、タマネギのマリネで、私はワインで、チビチビ。
思った通り、オムライスにママ大喜びで完食。

一緒にNHK-bsの『おひさま』を見ていて、
「いいなぁ〜、蕎麦屋のお父さん、いいわぁ〜。寺脇パパもいいよなぁ〜。こんなお父さんやったらよかったのになぁ〜。正夫さんは勉強せぇばかりで、心に残る名セリフってのがないもんなぁ。ただ、勉強せぇだけやったら、ほんま子供は辛いよぉ。こんないいお父さんではなかったなぁ」とぼやくと、
「悪いのは父さんだけやないねん。一番悪いのは私やったんや」とママ。
ここで、なんかすごい新事実か本音が出て来るのかと期待したら、
「あんたを産んだ、私が悪かったんや。産まんかったらよかったんや」
げっ、そっちに行くかで、話の筋が見えない。

「なぁ〜、私って今までどこにいたん?」
「そよ風さん」
「そよ風さんって、なんなんよ」
「森ノ宮にあるわ」
「森ノ宮って大阪やの?」
「中央区」
「ここは高松と違うの?」
「あっこちゃんの豪邸」
「こんな広いとこで、一人で暮らして怖くないの?」
「一人で広いとこに住むのがしたかったの」
「あんた行商人が来ても、家に入れたらあかんよ」
「ここにフーテンの寅はこないわ」
「なんでよ。こないだ来てたよ。家の中まで上がられて、買うって言うから上がったんやってごねるから、お巡りさんが来てくれたわ。男と女の行商人やったわ」
「お巡りさんには世話になってるやん」
「あんた、なんか悪いことしたん。こんな大きな家、悪いことせんと買われへんはずや」
「お巡りさんは、ママいつも連れて来てもらってるんやん」
「私、なんも悪いことしてませんよ」
「そっ、ただ迷子になるだけやん」
「あ〜、大阪は怖いわ。やっぱり私みたいな田舎モンは、都会では暮らせません」
「奈良には美味しいもん、ないよ」
「そや、美味しいもんは大阪が一番やわ。なんか、おやつないの?」
「水ようかんがあるわ。食べる?」
「また、そんなけっこうなもんがあるの。いただきたいわ」
「ちょっと待っててて。お茶、入れるわ」
「お茶よりコーヒーがいいわ。最近、全然コーヒー飲ましてもらってないわ」
「はいはい。ゆっくり食べてな。ママは食べるの早すぎるよ」
「美味しいもんは早く食べるから、美味しさが倍増するんやないの」
「そうかなぁ。ゆっくり食べた方が、長持ちするやん」
「あ〜、美味しかった。さっ、そろそろ寝かせてもらいましょうかね」
「あれっ、もぉ食べたん。はやっ。はいはい。寝てちょうだい」
で、7時半に寝はる。

こんな「ヤギのおたより」みたいな、噛み合ない会話にも慣れてきた私。

本日の評価:001.gif018.gif009.gif018.gif019.gif
本日の家出:2回(自力帰還)



by asayosan | 2011-06-16 21:57 | 今日のママリン

認知症のママリンの日々の暮らし
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