ボケリン・ママリンの観察日記

7月2日(土)久々のスパイ大作戦2時間の尾行。

今朝は、起きてきたママに、「歯、磨いてきぃや」「はい」、「そこの服を着て」「はい」、「朝ごはん、食べてな」「はい、ありがと」と、とっても素直。

「あんた、しお風さん(ママは、そよ風をしお風と言う)、お金いらんの? えっ、国が9割払ってくれるの。国もいいことするねんなぁ。私の貯金から、引き落とされているねんな。それは安心やわ。あんたも、私の貯金からお金とっていいよ。どうせ、使うことないんやから、あんたが適当に出して使ってな」と、とってもいい子。
で、起きて15分後には、「下で待ってるわ」と降りて行く。

エレベータで和歌山のおばちゃんに会い、「おばあちゃん、しっかりしてるやん。こないだは賢いこと言ってたよぉ。まだまだ大丈夫やわぁ」。
そんな時もあるし、とんでもない時もあるんですとお返事しとく。

管理人室から出てきたママ、和歌山のおばちゃんとハグして、元気にそよ風さんに出発。

e0200261_7464314.jpg最近、夕食前に散歩に出られると、冷めた食事をしなければならないのがイヤで、おやつを出すのはヤメて、ベランダの水まきを頼む。

奈良で暮らしていた頃は、朝と夕方の庭の水まきはママの習慣で、ご近所の人から「酒井さん、雨がふった日でも水まきしてましたよぉ」と教えてくれたことがあるが、雨でも水をまくという行為、ある意味、習慣に殉ずる姿勢として好意的に感じたのだが、それをうちでも復活してもらおう。

が、「あこちゃん、水、やったよぅ」と即終了。
自発的水まきと、命令されてのお手伝的水まきは、気分が違うようで、いいかげんである。

夕食前に散歩に出られるより、食後の散歩の方が涼しいし、身体にいいそうなので、ママが帰ってきて、すぐ準備。
食後の散歩は、心臓病や内蔵脂肪、ダイエットにいいとテレビでやっていたので、これから食後の散歩を一緒に行うのを習慣にしてもいいなと思う。

自分だけなら、食後に散歩など絶対にしないが、ママにひかれて善光寺参りである。


e0200261_7312767.jpgで、ちゃちゃと出来る麻婆ナス豆腐、タマネギ、キャベツと今夏初収穫のバジルのサラダを作り、さっ、出来たよ、食べるよ、と声をかけたら、「ご飯、いいわ。お腹すいてないから。ちょっと散歩に行ってくるわ」。

これにキレた私、
「せっかく作ったんやから、席について、箸をつけて、ちょっと食べて、残したらいいやん。お腹すいてないわけないんやから、ちょっとだけでも食べなさい。それが作った人への礼儀、マナーやないの。年寄りのくせに無礼なやっちゃなぁ」
「そんなん言うても、私はいらんって言ったやん。あんたが勝手に作ったんやから、知らんもん」
「自分かて、昔、私らが食べなかったら、どなり散らしていたやん。出されたもんは、ちゃんと食べなさいって、自分も言ってたやん。ほんま、主婦、やってたんやろか」
「そんなことないもん。私は、作ったもんを食べなかっても、あっ、今日はいらんのやなぁ〜と黙ってお皿をひいてたよぅ。あんたみたいにガミガミ言わんかった」
「よくも、まぁそんな、ウソを、しゃしゃと言えるもんですね、お母さん。どちらにしても、1日で一番楽しい夕食の時間なんやから、席にだけはつき」。

に、しぶしぶ座卓に座り、ちょこちょこと箸をつけ、「これでいいんやろ。箸をつけましたからね。ちょっと散歩に行ってくるっ」と出て行く。

認知症相手にガチンコした自分を反省しつつ、一人でゆっくりと食事して、ビールを1缶飲んで、皿を片付けた頃に、平野町交番から電話。
タクシーを拾ったらしいが、行き先がコロコロ変わるので、運転手さんが連れてきてくれたそうだ。
タクシー代はけっこうですということで、帰られたそう。感謝。

今日は引き続き、ママに付き合い散歩に行くことにして、家のカギをかけて、バッグを下げて迎えに行く。
時間は6時20分。

「私、なんで自分の家に帰ったらあかんの?」とごねているので、「ほんなら気がすむまで散歩でもしよか。後ろからついていってあげるから、迷子にならんから安心やで」。
「あんたは帰りっ。私は一人で歩きたいねん。ついてこんといてっ」とスタスタ歩くママを久々の尾行。

平野町を西へ進み、御堂筋の手前で引き返し、今度は平野町を東へ歩くママ。
途中、鬼のような顔で後ろを振り返り、「ついてこんといてっ」。

しばらくして、「私のカバンとってきたいんで、あんたの家に寄るわ」で、一度家に戻り、詩吟の本やら寝間着やら靴下やらを入れて重くなったカバンを二つ下げてまた散歩にGo!

「なんであんたは、ついてくるんよ。家に帰りっ。私のことなんか、ほっといたらいいやん。自分でちゃんと帰ります」
「それが、自分では帰れないんよ。どうせ、お巡りさんとこに行くんやから…そしたら私とこに電話がかかってきて、迎えにこなあかんから、つけて歩いた方がムダがないんです」
「お巡りさんのとこなんか、死んでも行きません。あんたの名前なんか、死んでも口にしません」
「それが、ママの顔を見たら、このへんの警察は自動的に私に電話がかかてくるんです」
「電話がかかてくるんなら、あんたは家にいたらいいやん」
「大丈夫、ケータイ持ってるから…。まっ、安心して歩きなさい」
「ふっんっ」。

次は、堺筋を南下していくママリン。
3メートルぐらいの後ろを歩くと、振り向いて「ついてこんといてっ」とどなり散らすので、どなっても聞こえない5メートル、気配も消える10メートルと距離をあける。
時々、がばっと振り向いて、にらみたおしているぞ。

りそな銀行本店の広場あたりで、ぐぐっと距離をあけ、ママに見えないようにつけるスパイ大作戦に変更。
堺筋本町の交差点で、左折して信号待ちしながら、こっちを必死で見ている。
ついてくる姿が見えないと、それはそれで、心細くなってくるママなのだ。

交差点で、勢いレベルがガクンと下がったママ、どっちに行こうか迷ってるみたいだ。
人に道を聞いて、また俄然スタスタモードになった。e0200261_823448.jpg
ママは、堺筋を南下。
ママは一度歩き出すと、まっすぐひたすら歩く。右折左折をしないで、ひたすらゴーストレートなのだ。
また、誰かに道を聞いているママ、相手の指差す方向から、東警察を教えてくれているみたいだが、バックして右折するのがしたくないママ、教えてもらった道筋を無視して、引き続きゴーストレート。

あたりは暗くなってきたので距離をつめて、看板の後ろやビルの影、前を歩く人の肩越しにつけていたが、時々ガバッと振り向くので、油断できない。
まるで、だるまさんが転んだ、状態だ。

久宝寺あたりで、うかつにも姿を見られ、ママ、すんごい顔で睨んでいる。
暗いし、人通りも多い中で、私の姿を的確に見つける眼力というか、本能というか、カンというか、気配というか、DNAレベルの血が騒ぐというか、感心する。

若い男女グループに道を聞いているママ、こっそり盗み聴きすると、門司への行き方を聞いている。
「門司ですかぁ。九州ですよね。ここからだと難波に出て、御堂筋線の乗って新大阪ですけど…」
「いいえ、新幹線には乗らなくていいんです。ピュ〜と歩いていきますから…。どっちの方向なんかだけを教えてください。梅田新道は、どっちですかぁ」
「方向で言えば、梅田新道はこっちなんですけどぉ…。歩くのは、相当ありますよ。大丈夫ですかぁ」
と、話がややこしくなってきたので、出て行く。

「あっ、家族の方ですか? あ〜、よかった。いえいえ、どういたしまして」で、ママ、ドボンのゲームオーバー。

e0200261_934726.jpg「さっ、帰ろか」に、「私、泊まるとこを探しているねん。お巡りさんに相談に行ってくるから、警察教えて」
「ほんなら、ここをバックして、右やね」という私の道案内を信じられないのか、また人に聞く。

「あんた、このあたりで泊まるとこはないの」
「私の家が一番近いけど…」
「その家はタダで泊まらせてくれるの? 私お金、持ってないんよ」
「うちならタダでいいよ」
「あんたの家かぁ。あんたの家はイヤやねんけどなぁ、もぉ疲れたわぁ。しかたない。今晩は泊めてもらうわ。明日には出て行きますので」
「はいはい。どうぞ」
で、帰路につく。

一緒に歩き出すと、今までのスタスタ歩きから、一挙に疲れが出たみたいで、フラフラ歩きになる。
「あんた、まだやのぉ。しんどいわぁ。腰が痛くなったきたわぁ」
「歩いた分だけ、歩いて帰る。もう少しやから、がんばりっ」
「あんた、わざと遠回りしてるんとちゃうの。しんどいんやから、ゆっくり歩いてぇ」
「はいはい」
で、8時20分に家について、すぐに爆睡。

ちょうど2時間の散歩。
1時間で切り上げてくれたら、適度な散歩になるのだが、それにしてもママ、健脚である。

本日の評価:001.gif044.gif033.gif013.gif022.gif022.gif021.gif
本日の家出:2回(平野町交番1回)
本日の歩行距離:070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif
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by asayosan | 2011-07-02 12:48 | 今日のママリン

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