ボケリン・ママリンの観察日記

7月6日(水)アンパンを裏切り、トーストに鞍替えのママリンかぁ。

e0200261_11415081.jpg朝8時に目覚めて、
「あ〜、あこちゃ〜ん。おってくれた〜ん。あんた、いてくれたんやなぁ〜」と、ウェ〜ンと泣きだしたママリン。

「こらこら、朝から泣かんでいいから。もう少し寝ときなさい」
「いいや、起きるわ。今朝は気分がすごくいい」
「えっ。泣いてたのに気分がいいの。まっ、いいけど」
ほんなら、起きなさいで、ベランダで朝ご飯。
ママにお供するジェフ君。健気だ。

今日のお泊まりの日で、お迎えは10時40分。時間はたっぷりある。
あと2時間40分、何をして過ごそうか。

「え〜〜!!! 私、ここに3年もいるの。全然、覚えてないわ」
「覚えてなくてもいいけど、今日は、お泊まりやからね。ママの遊ぶスケジュールはちゃんと決まってるの」
「アホな子ばっかり集めてる学校やろぉ〜。よぅそんな、アホな子の面倒ばかりを見てくれるなぁ」
「アホな子相手のプロの先生ばかりやから大丈夫」
「そんなん、誰が決めてくれるの?」
「ケアマネージャの松岡さん。その道のプロが決めてくれるの」
「その大元はなんやのん?」
「国やん。介護保険制度を利用してるの」
「お金、いらんの? いらんの。なんか、タダのもんは信用できへんわ」
「タダやないの。国民全員が、介護保険料を払っているの。ママも今まで、ずっと払ってきてるの」
「そうかなぁ〜。大阪だけでやってるの?」
「いいや。日本全国の国民全てが、サービスを受けられる権利があるの」
「ほんなら、私の家の近所でもあるねんな」
「あるよ。でもサービスが一番いいのは大阪やの。大阪の人は文句言いやから、ちょっとサービスが悪いとバンバン、区にも市にも苦情を言うやろぉ。だから、どんどん改善されていくの。奈良や田舎の人は、サービス悪くても、そんなもんかと我慢するやろぉ。だから、大阪は一番お得やの」
「へぇ〜、そう。そしたら、なんであんたも一緒に行かへんの?」
「私は年寄りと違うやん。ママはアホの学校に行くけど、足の悪い人はリハビリとか、寝たきりの人はお風呂入れてもらったりとか、買い物してもらったり、車いすの人は、押してもらったりとか、いろんなサービスがあるの」
「ほんなら、あんたは歳とったら、どんなサービスをしてもらうの?」
「う〜ん。そうやなぁ、強いて言えば、掃除かなぁ。でも、私が歳とった時は、財源がなくてサービスがなくなるかもしれんわ。ママはお得なんよ」
「ふ〜ん。そしたら行った方がいいんやね」
「そうそう。払った税金分、取り返しなさい」

で、今日は気分がいいだけあり、なかなか頭、冴えてるではないか。
ボケな質問の中に、気鋭なところもある。感心、感心。

それでも、まだ8時半で、まだまだ時間があるので、管理人室に連れて行き遊んでもらう。
9時に管理人室に行くと、理事長と3人でしゃべってる。「ちょっと散歩に行こか」で連れ出す。

マンションを出て1分も歩いてないのに、「散歩したら、コーヒー飲みたくなったわ」で、喫茶北浜の前で、立ち止まるママリン。
電信柱で動かなくなる、散歩のワンコと一緒だ。しかたないので、入る。

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喫茶北浜にママを放り込んで、忘れもんを取りに出て戻ってみると、理事長とおしゃべりしてる。
テーブルにはソーサーなしのコーヒーのカップ。サービスコーヒーなのだろう。

ママはアンパン2個も食べたのに、トーストを2人前食べる。
「朝、食べさせてもらってないんです(ウソつけ)。ここのトースト、すごく美味しいわぁ。焼き方が違うんやね。私、トーストが一番好きやわ。しお風さんはご飯やねん。パンやったらいいのに…」
「だから、おやつのアンパン入れてるから…食べたらいいやん」
「私、アンパンは嫌いやねん。トーストがいいねん」
ヒィ〜エェェぇぇ!!! 
アンパンが嫌いって、あんなけヤマザキの薄皮アンパンを溺愛していたくせに、よくもまぁ、ケロリと、裏切るなぁ。

「さすが、大阪はしょく道楽やねぇ」
「くい道楽や」と、二人でツッこむ。
「あっ、字が違うんやね」
「読みが違うんや」。

「今日はお泊まりやの。いいよ。たまにはあんたも息抜きせなあかんもんなぁ」
「そうそう。お友達がいるから、しゃべってたらいいやん」
「えっ、お友達がいるの? 忘れてるわ」
「大丈夫。向こうも忘れているから、はじめまして、って言っといたらいいわ」
「そうやのん。でも、学校に、すごくしゃべる人がいるねん。もぅ、ほんまにぃ、ず〜っと、しゃべり続けてるんよ。先生に、お口、チャックって怒られてもきかへんのよ。ほんま、あんなけしゃべって、よぅ、喉が渇かへんと思うわ」
自分のことやんと思いつつも、
「あっ、そう。ママといい勝負やん。おしゃべり対決しときぃ」
「私は、公の場では、あまりしゃべらへんもん。人の話を聞くことにしてるの」
「あっ、そう」。

で、喫茶北浜のママが、「あれだけ、トーストを褒めていただいたので、お礼です」と、空のカップにコーヒーを足してくれる。
「まぁ、ありがとう。静かな喫茶店やのに、私らみたいなおしゃべりが来てゴメンなさいね。私と姉がしゃべっていたら、みんな漫才より面白いって言われるんです。ほんと、ごめんなさいね」。

「姉って、なぁ。ほんま、どこに行っても、ほめ殺しするなぁ」と、理事長。今から病院に行くそうだ。

10時30分になり、部屋に戻り、お迎えの電話があり、ママ、お泊まりに出発。
成功してほしいものである。

昨日は1日で2時間のママの相手、今日は朝から約3時間のママにおつきあい。
こうしてblogに書いているから、「なんや、そんなにママの相手、してないやん」と実質的実務時間が把握できるが、もし、時間を記入してなかったら、1日中ママに翻弄されている錯覚に陥っていたであろう。
それほど、ママのおしゃべりはパワフルである。グイグイ迫ってくる。スルーを許さない。

でも、人に聞くと、世のおばちゃんたちも、内容のない話を延々とおしゃべりして、ママとあまり変わらないらしい。
もしママが認知症でなくて、世のおばちゃんみたいなしょうもない話ばかりしていたら、私は完全無視して、最低最悪の険悪な親子関係になっていたかもしれない。

“三人寄れば文殊の知恵”と言うが、何かを相談した時、
男が3人寄れば、自分の体験したことを語り、自分が知ってる専門知識を教えてくれる。
女が3人寄れば、他人のウワサのオヒレハヒレを語り、自分の感情がおもむくままに共感する。

さくっと、そう思う。

本日、朝の評価:007.gif043.gif018.gif009.gif017.gif
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by asayosan | 2011-07-06 11:42 | 今日のママリン

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