ボケリン・ママリンの観察日記

7月14日(木)理想的な食後の散歩ということにしておこう。

今朝は8時に起きたママリン、起き抜けに、
「あこちゃん、あんたには世話になったなぁ。今日は帰るわ」。

昨日、ママの頭の中の『二人のあっこちゃん』のストーリーが分かったので、これは奈良の自分の家に帰りたいのではなく、もう一人のあっこの家に帰りたいのだと理解する。
「あれ〜、おかしいなぁ。あっこちゃん、迎えに来てあげるって言ってたのにぃ、遅いなぁ」。

やはりビンゴだ。
ママの頭の中では、大阪にあっこの家が2軒あるのだ。
そよ風さんが迎えに来るので、「もうすぐ、お迎えが来るよ」と答えておく。

寝間着を風呂敷替わりにして、私物を包んでいるがほっておく。
「ジェフ、今日は家に帰るからなぁ。一緒に帰ろなぁ」と、言っているがほっておく。

そよ風さんからお迎えの電話があり、本当の荷物(タオルと着替え)が入ったカバンとかえことしてもらい、「えっ、今日はしお風さんやの。何するとこやったっけ。遊びに行くとこやのん。行っていいの。ほんで、ここにまた帰ってきていいんやね。ありがと」と、普通に出発。

この、二人あっこの理屈が分かったのは、今後、大きな便利ツールになりそうだ。

5時30分に帰って来たが、今日もお風呂を拒否したそうだ。
ラバコちゃんがなんとかなだめて入浴させてくれたそうで、髪の毛も見るからにサラサラにしてもらっている。

e0200261_197834.jpgで、カチカチの井村屋のアイスキャンデーに苦戦しているママ。
「あ〜、ちめたいっ。固いけど、おいしいわぁ」だそうだ。
食べながら、「ジェフ、ジェフはどこえぇぇ」と叫んでいる。
忙しい口だ。

その間、夕食を作っていたが、「できたよぉ」と声をかけたらいない。
靴もないので、出かけたようだ。

せっかく15分で作ったのに、先に食べることにして、テーブル席に皿を並べる。


e0200261_1911655.jpge0200261_19111988.jpg今日のメニューは厚揚げの野菜のあんかけ、もやしの明太マヨネーズ和え、ポテトサラダ。

ちょうどビールをついで食べははじめた頃に、帰ってきた。
「ちょうどいいわ。ご飯できたから食べよう」
「それより、あっこから連絡ない? 私がここにおることを知らんやろ。電話しとくわ」
「ここにいること、みぃ〜んな知ってるから大丈夫。さっ、冷めるから食べや」
「わぁ〜、美味しそうやねぇ。いただきますっ。でも、猫も犬もおるのに、大丈夫かなぁ」
「猫はみんなここにおる。食事の時間は、ヘンな心配はせんと、食事に集中しなさい」
「はいはい」
で、食事に集中し過ぎて、10分で食べ終わってしまう。

「なぁ〜、私がここにおるの分かっているのに、誰も連絡してけぇへんのやでぇ。みんな薄情やなぁ。私のことが嫌いなんかなぁ」
「そんなこと、私は知らんわ。本人に直接、聞いてぇ」
「連絡してきてくれるのは、母さんと亀ちゃんだけやわ」
「連絡してきたん?」
「毎日、電話かけてきてくれるやん。あっこもよぅ来てくれるし、手紙も書いてきてくれるわ」
「ほんならいいやん。安心やん」
「でも、ほらっ、男の子がいたやん?」
「あっ、正彦か。あれは、ずっと音信不通やん。自分のことで精一杯やから、ほっときぃ」
「そやなぁ。あいつはアカン。あこちゃんはどこやのん。あの子が心配してるわ。ちょっと出てくるな」。
で、出て行きました。

まだ食事中だったので、そのままにしてたら、10分後、帰ってきました。

「あれっ、まだ帰ってきてないの。おかしいなぁ」
「大丈夫、みんな大人なんやから、自分の生活をしてるわ。ママはもう年寄りなんやから、人の心配するのはやめときぃ。明日はそよ風さんやから、明日のことを楽しみにしときなさい」
「そんなわけにはいかんわ。ちょっと、お巡りさんとこ行ってくるわ」
で、カバンを提げて7時前に出て行きました。

7時29分、天満署管内の大江橋交番から電話がかかってきた。
アメリカ領事館の北側にあるそうで、お初の交番だ。
そこなら自転車で15分で行ける。

迎えに行ってみると、「また、あんたかぁ。あんたがイヤで出て来たのにぃ。お巡りさん、この子の家には帰りたくないんです。ここにおらして下さい。門司に帰れば、大きな持ち家があるんです。この子にだまされいで下さい。人の前ではいい顔するけど、家に帰れば怒られるんです」と、またまた人を極悪非道な奴にする。

お初の交番なので、誤解されてるのもイヤだが、ここで口をはさむと100倍返しされるので、黙って聞いておく。

「娘さん、すぐに来てくれたやん。心配してくれてるやん。家に帰っても、怒らへんって言ってるやん。ここで、ちゃんと約束してくれたんやから帰り。私らも、よう迷子の老人、保護するけど、すぐに来てくれるのは珍しいんやで…」
「いいや、この子の世話だけは、絶対になりたくないんです。この子の家に帰るぐらいなら、一晩中歩いて門司に帰ります」
「帰っていいけど、明日にしいよ。今はもう夜やで。新幹線も走ってないから…」
「そうや、おばあちゃん。明日にしぃ。今日は遅いから、ゆっくり寝なさいな」
と、お巡りさんが2人がかりで取りなしてくれるが、ダメである。
そう、ダメなのである。
この流れを断ち切る、劇的な気分転換がなければ、延々にこのモードが続く。

で、ママと同い歳ぐらいのおばあちゃんが、心配してここに連れて来てくれたそうで、おばあちゃんが知っている交番がここだったらしい。
たぶん、相当、おつきあいしてくれたはずだ。感謝。

大江橋交番はお初だが、ママは前によく天満橋交番に行っていて、そこで顔を見ていたお巡りさんがいてくれて、すぐに私に電話をかけてくれたそうだ。
東警察管内に引き続き、最近は天満警察管内もを攻めるママ、今回も北北西だ。

で、最後の決め文句、「お巡りさんも、他の仕事があるから、迷惑やから」に反応したママ、「もういいです。自分で帰ります」と交番を出る。

e0200261_1384994.jpge0200261_1391436.jpgアメリカ領事館前の、韓流スターみたいな背の高い若いお巡りさんたちに敬礼してるママ。
「おばあちゃん、迎えに来てもらったんやね。よかったなぁ」と言われ、「この子は他人なんです」。

はいはい、どうぞ、自由に歩いてくださいで、夜の散歩スタートである。
「ついてこんといて!!!」とどなるので、ずっと後ろを、太ももエクササイズしながらついて行く。
アメリカ領事館の角を曲がり、西天満を裁判所の方に歩き、天満警察前の橋を渡り、中之島公園を抜け、ちゃんと北浜方向に歩いて行くママ。
ちゃんと考えて歩いているのか、たまたまなのか分からないが、いいコースである。

ところが、土佐堀に出て西に向かい、淀屋橋の交差点で途方に暮れている。
人に道を聞いているが、聞かれた人は北や南を指差しているが、たぶん、門司にはどう行ったらいいんでしょうと聞いているのであろう。
駅を教えても、たぶん、歩いて行きたいんですと言っているのであろう。
そしてたぶん、聞かれた人は交番を教えているのであろう。

で、またまた御堂筋を北上しだした。

市役所前で、親切なおじさんを捕まえたママ、熱心になんかしゃべっているが、おじさんが一緒に歩き出したので、声をかえると、「あっ、あっこちゃん。よぅ、こんなとこで会えたなぁ」。

ママにつき合っていたおじさんの顔が一挙に安心の笑顔に変り、「よかった、よかったなぁ」と解放される喜びに満ちて立ち去られる。感謝。

「なぁ、ここから門司って遠いの。歩いて帰られへんかなぁ」
「ママ、もう日本地図さえ、わからなくなってしもたん。この辺で、門司はどこですかぁと聞くことは、東京はどこですか、北海道はどこですかと聞くぐらい、トンチンカンなんやで。まず、答えられる人はいないわ」
「そうかなぁ。あんたの家はどこやの」
「北浜」
「北浜って、あっこちゃんの家も北浜やわ」
「まっ、いいけど、一番近いからそこに行こか」
「でも、あっこちゃんとこはダンナさんがいるやん。世話になられへんわ」
「あっこは永遠の独身主義者やん。猫しかおらんから、泊めてもらお」
「そうや、あの子は猫キチやねん」。

で、また同じコースを歩く。
夜の中之島はなかなかきれいで、夜風も涼しく気持ちいい散歩なのだが、自転車を押しているので、右肩が凝ってくる。
腕、背中のエクササイズをするには、徒歩でリックを背負うようにするのが必要だ。

ママはもぅヘロヘロでついて歩いている。
「もう、歩かれへん」と、電信柱に手をつくので、丸紅のオブジェに座って休憩する。
「ママ、休憩っていうのは、こういう所でするんよ。ちやんと、座るとこがあるの」
「私は田舎もんやから、あんたみたいに如才なことはでけへんの」
で、ママが早く帰ろとせかすが、しばしタバコで一服する。

私の頭の中では、平野町のカフェでジントニックを1杯飲む計画が浮上したていたが、ママにアイスコーヒー飲もかと誘うと、「そんなお金がもったいないから、いいっ」と、きっぱり断られる。残念。

で、結局9時前に家について、食後の1時間半の散歩が終了する。
消費カロリーは、200ってとこか。家で、冷酒を飲む。

本日の評価:001.gif044.gif021.gif022.gif047.gif025.gif002.gif044.gif014.gif
本日の家出:3回(大江橋交番)
e0200261_171341.jpg

[PR]



by asayosan | 2011-07-14 11:28 | 今日のママリン

認知症のママリンの日々の暮らし
by asayosan
プロフィールを見る
画像一覧

検索

タグ

ファン

ブログジャンル

画像一覧