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ボケリン・ママリンの観察日記

12月18日(火)夜中の0:30から4:30まで、本格的な申し分のない徘徊のママ。

朝は順調だったのに、早めの5時に帰って来たママ、そよ風さんの車から降りようとしない。
このまま車に帰って自分の家に帰るそうである。
「あんたの家はイヤやねん」とごねるママに、ちょっとした交通渋滞になり、「ママ、車が通られへんから、早く降りてあげぇ」に、「は〜い」と降りる。
ママは、人に迷惑がかかっている、ということに異常に反応するのだ。

しかし、降りた後も、出発する車に、「待ってぇ。待ってくださぁ〜い。私を置いて行かんといてくださぁ〜いぃ」と追いかける、ちょっとした『ブーベの恋人』状態。

「まぁまぁ、うちでコーヒーでも飲んで、それからゆっくり出て行ったらぁ」で、連れて帰るが、ちょうどこのタイミングで来た証券マンのおっちゃんと一緒に家に入る。
ママはお客さんがいると良い子ぶるので、「どうぞ、どうぞ。お入りくださいませ」とご挨拶すると、さっきまでの醜態はケロリと忘れて「どうぞごゆっくり」だそうだ。

12月18日(火)夜中の0:30から4:30まで、本格的な申し分のない徘徊のママ。_e0200261_15243043.jpgアメチャンをおねだりするが、夕飯やから後にしなさいと却下したら機嫌が急降下。
キッチンまでブツブツ文句を言いに来るので、「ママ、幽霊のかめちゃんやかずえ姉さんとしゃべってくれるぅ。あの人らはヒマやから、相手してくれるわぁ」。

「あ〜、あんたの性根がよぉ〜わかったわっ。ご飯はいいですっ。ちよっと散歩に行ってきます」で、5時46分に出て行って、5時53分に平野町交番から電話。

迎えに行くと、もうケロリとしているママ、なんとなく平野町交番詣でモードに入ったようである。
「ほんとに、儀式みたいに交番に来て、すみません」
「いえいえ、うちは大丈夫ですから…、おばあちゃん、風邪ひくから、早くお帰りね」。
お巡りさんに優しくされて、お巡りさんをベタ褒めするママ。

「なぁ、少し散歩してもいいよぉ。中之島で光のイベントやってるしぃ」
「いや、あんたが風邪ひいたら可哀想やから帰ろぉ。明日はお迎えがくるしぃ…、今晩はあんたのとこで、小さくしてるわぁ」。
で、服のまま、すぐに寝てしまう。

えらく殊勝なことを言っているママであるが、この後、夜中にえらい目に合う私。

夜中にケータイが鳴り、GOZOの奥ちゃんからで、ママが店に来ているらしい。
時間は0時46分である。

ちょっとGOZOでホットワインでも飲んで帰ろうかと暢気に迎えに行くと、私の顔を見るとえらい剣幕になったママが…。
それまでニコニコとママを見ていた店内の人たちも、真顔に…。
「なんでこんなとこにいるんよっ。あんたに連れてこられたんやっ。あんたはひどいことするっ」と、出て行くママを追いかける。
自分で寝ぼけて出て行ったくせに、私に連れて来られて置いてきぼりにされたの勘違い。
とほほ。で、最近GOZO詣でも多くなってきて、すみません。

12月18日(火)夜中の0:30から4:30まで、本格的な申し分のない徘徊のママ。_e0200261_15245556.jpgさて、これからが長かった。
北浜周辺をウロウロして、御堂筋を行ったり来たりして、工事現場の警備員の人にひつこく警察の場所を聞くので、私が東警察まで案内するという理不尽。

しかし、そのまま警察署を素通りするので、「ママ、ママ。ママが大好きな警察は、ここやん」。
「わかってますっ。ちゃんと通りすがりに右目で見ました。ちょっと違う警察に行くんですっ」
あっそう、で、隠れて尾行するがもう2時である。

本町通りから谷町筋に出とこで声をかけるが怒鳴られて、とうとう谷町六丁目まで来てしまったぞで、声をかけると怒鳴られて、隠れて尾行。

もう朝まで歩いてもいいや、遠くまで来たらタクシー乗って帰ったらいいや、と開き直って、いろいろ人生について考えごとをしながら歩く。
自分で歩くコースを考えなくてもいいし長時間になるので、考えごとには丁度いい、と、なんらかの付加価値を無理矢理に付ける。
夜中にあてもなく街を歩く意味…、いや、意味などなくていいのだという、人生に対する悩み多き10代の青春感覚にタイムトリップする。

何回か声をかける度に怒鳴られるので、「いいよぉ、いいよぉ。気がすむまで、朝まで歩きなさい。今日は暖かいから、散歩日和やわぁ。なんぼでも、つき合うよぉ」と、ささやかな嫌みを言う。
ママはたぶん朝までは歩きたくないし、寒いはずだ。
で、ママはさらにどなり散らして、85歳とは思えないペンギン歩きで飛ばす。

それから谷町六丁目の交差点を東へ進むママだが、すぐに北に曲がり、かむなびさんの前を通り、そのまま中央大通りを西へ進むという逆戻りコースに入り、家に近づいてきてラッキーと思ったら、また逆の南に曲がる。

ここで声をかけると、「あっ、あこちゃん。こんなとこで会えるやなんて奇跡やわぁ。お巡りさんもいないしぃ、人も歩いてないしぃ、どうしようかと思っててん。あ〜、よかった〜」。
やっとこさ落ちたが、時間を見たら3時半ではないか…。
まっ、ここから家は近いので、いいところで落ちてくれたと思おう。

「なぁ〜、もう少し、ゆっくり歩いてぇ。あんたの顔を見たら安心して、ど〜と足がしんどくなってしもたわぁ。なぁ〜、まだ遠いのぉ。車、乗られへんのぉ」
「こんな近所でタクシーはもったいないっ。ママ、歩いた分だけ、歩いて帰るのっ。これがルールですっ」と、ささやかな意地悪をする。

で、4時すぎに戻って来て、ママはポテチンと寝はる。

夜中の0時半から4時過ぎまで、タッタと約4時間も歩いたママリン、それにしても元気だ。

去年の12月22日の朝まで歩かれたというMAXな経験と、引き続き12月23日のとんでも事件があるので、もう朝まで歩いてもいいやと早めに気分的シフトをMAXに変えておいたのが、精神的な余裕になったぞ。

それに去年は軽装で迎えに行って、えらい目にもあったものだ。
冬に素足で行ったり、髪の毛が乾いてないまま出て行って、一発で頭痛の風邪の初期症状が出たり、財布、ケータイを持たずに出かけて、飲み物も買えず時間も分からずになったり、カギをしないで出てしまい泥棒が心配になったり…、と、数々の失敗経験からいろいろ学んだのだ。

今日は、パジャマの上にロングコートを着て、靴下2枚はいて草履をつっかけて出た。
カバンも下げて行ったので、時間の確認もできるし、コンビニでホットレモンなんかも買えたし、いざとなればタクシーにも乗れるし、居酒屋にも入れるのだ。

備えあれば、憂いなし。

去年の私とはちょっと違う、2012年の冬である。

それにしても、去年も今頃、転んでたんこぶを作っていたようだが、今年も今頃、2回転んで3カ所縫っている。
なんか、ママの行動パターンは、2011年も2012年も、あまり変わらないような…。

しかし、私は成長したぞ。
ママのやることなすことは、もうだいたいのことが想定内である。
よって、精神的、感情的、情緒的な面でも、
備えあれば、憂いなし。

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本日の家出:2回(平野町交番、GOZO)



by asayosan | 2012-12-20 16:32 | 今日のママリン

認知症のママリンの日々の暮らし
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