ボケリン・ママリンの観察日記

10月3日(日)父の十三回忌である。

朝、本日は父の十三回忌である。
8時半に正彦が迎えに来るので、8時に起こす。
で、寝起きの第一声が「なんで私が、ここにおらなあかんの?」
日曜日は、なぜかいつも、げんなりする発言ではじまる。が、今日は奈良の寺に行くので、
「ここにおらでいいよ。丁度、今から奈良に行くから、ママリンは奈良の家に置いてきてあげるわ」
「ほんま、こんなとこ連れて来られて、なんで私がここにいなあかのか、その真意が知りたい」
「だから、それも、今日が最後。今日の晩ご飯は、自分の家でお食べ」
「あたりまえや。なんで、私が帰ったらあかんの?」
「だから、ママリン、今日はラッキーやて。正彦が車で送ってくれるから、十三回忌が終わったら、家に帰れるよ。私たちは、そのまま大阪に帰るけどね」
「この荷物、どうするの?」
「今日は、康子姉ちゃんと久子さんと、まこちゃんも車に乗るから、荷物はあとで宅急便で送ってあげるわ」
「ジェフは? ジェフ入れる、箱かなんかない?」
「ジェフはあかんわ。クーとチチと仲良しになってるんで、一人ぼっちは寂しがるので、うちとこで預かっとく」
「なんで、私が私の家で暮らしたら、あかんの? いつもいつも、私が帰るって言うと、なんやかんや言うてじゃまするんやから」
「だから、今日は帰れるって。さっ、ご飯食べて。すんだら行くよ」
いつも、引き止められるのに、今日は今から帰れるとなり、急に心細くなったママリン、無口になる。
用意した服をもそもそと着て、迎えに来た弟に「ママリン、正彦やで。覚えてる? 2年ぶりの正彦君やよ」と、言っても「わかってるわ、子供元気?」と言って無口。珍しい。

長堀の叔母たちのマンションに行き、3人が乗り込んで「誰か、わかるぅ?」と質問ごっこしても、あまり乗り気ではない。が、みんながそれぞれ、「私は?」「うちは?」「わたしは?」の質問に、ママリン「しばらく見ん間に、みんな、大きくなってんねなぁ」とざっくり答える。
50歳〜78歳の高齢者軍団相手に「大きくなってんなぁ」はないやろと、その後、「正彦は正夫に似てきた」、若い頃は評判の美人であった叔母二人は、鼻の形について「かっこええ鼻やろ」、「あっ、大阪城が見えた!」、「ママよりあんたの方がぼけてるで」と、遠足気分のドライブである。
でも、よく考えると、この、たった6人の酒井の身内の中で、血がつながってないのはママリン(私と弟は別でね)だけだ。あとの5人は血族である。嫁という立場のものは、なんらかの疎外感を感じるのは、こんな時なんだろう。

また、正彦が離婚したおかげで、酒井の一族は、私らの代でなくなる(上の叔母は結婚したが一人娘は嫁にいき子はないし、下の叔母と私は独身、正彦の子らは離婚したら嫁の一族になるだろう)という、さっぱり感は、酒井家としては嫌いじゃない感覚だ。
正彦が離婚したと聞いて、嫁にも子供らにも、今後は関わらなくていいことに、内心ラッキーと思ってるクールな高齢者一族なのである。
私らが死んだら、墓参りする人もなく、偲ぶ人もないが、そんなことを予見していたかのように、本日は、父の骨を寺に納める納骨の儀式もあり、これで今後は永代供養して頂くのだ。

で、母方の菅家の身内も、母の姉二人(かずえ姉さんと亀ちゃん)は若くして亡くなり、兄ちゃんの3人の子の内男子二人には子はなく、長女は嫁に行って二人の子があるが、もぉ外の家の子たちである。
うちは、酒井家、菅家どちらも、子がいないので身内が増ぬまま、滅びる運命にある。

e0200261_15435858.gife0200261_15434884.gife0200261_15433632.gife0200261_16264479.jpgそんなこんなで、奈良に着き、みんなは寺に先に行き、私は母が混乱しないよう、一人で実家に行き、骨(骨は墓に納めているが、のど仏は仏壇に置いている)と位牌を持って、寺に行く。
が、あのマシンガントークのママリンが無口である。
認知症であっても、昔のちょっとうるさ型の酒井家の中で嫁として気を使いまくった頃を思い出したのか、または、大好きな正夫さんの十三回忌で神妙な気分になったのか、はたまた、この後に実家に一人おいてきぼりされるかもしれないことへの恐怖か、あまりしゃべらず、静かに、目立たず、上の叔母と手を組んで、大人しく言われたように従う。
この感じは、認知症になる前の、私が知ってる昔のママリンだ。

で、約1時間ほど、長いお経を聞いて十三回忌の法要は無事終了し、約40分で北浜プラザにある日本料理の店に着く。
ここでも、主役なので真ん中の席に案内したのに「ここでいい、私はここがいい」と末席に座り、しゃべることより、食べることに夢中。静かに、目立たず、大人しいママリンだ。
ただ、デザートの白玉ダンゴを、私と弟の3人前も食べたのは、本日一番の幸せの時であったような気がする。
で、午後2時、解散となり、弟は叔母たちを送り、私らは徒歩で家に帰る。

家に着くと、俄然元気になってきたママリン「ジェフ、ジェフ君、ただいまぁ。あんた、コーヒーが飲みたいわぁ。なんか、甘いもんない?」と、いつものママリンである。
お土産の饅頭を3個食べた後、散歩に行きたいと言うが、外は大雨。
すぐ帰ってくるやろと出かけさせたのが、大きな誤りで、1時間後、東警察から電話があり、パトカーでうちの前まで送ってもらう。
谷町のルーテル教会の近所で、保護されたそうだ。
ママリンをパトカーから下ろすと、すぐに立ち去ったパトカー。その立ち去る車に、90度のお辞儀をする。

それから、「あ〜、疲れた、疲れた」と言ってるが、十三回忌のことも、雨の中の徘徊も忘れているが、ようわからんけど、いろいろ疲れた感じなのだろう。

で、夕方7時から、いつものマシンガントークがはじまる。
「亀ちゃん、よう出て行くなぁ。また逢い引きやね。逢い引きばかりしてる。
あ〜、あ〜、明日しんどいなぁ。出かけるのやめとこかな。家に帰ろ。(カバンを探して)あっ、またお金とられたわ。息子に盗られたわ。あのドラ息子がっ。明日、お金、貸してくれる。私、ここに来るの嫌やねん。来るたんびに、お金がなくなるんや。このまえも4万円盗られたんや。あ〜、あっ、だからここに来るの嫌や。そやのに、来い来いばかり言うて。うっとこに電話かけて。電話、切ってるの。ほんま!!!よけいなことしてっ!!!
なんで私が、酒井の家のことばかりせなあかんの? 正夫さんがいなかったら、酒井の家に未練はないんや。
あれ、また財布がないや。ほんま、怖いなぁ。あんた、貸して? あんたは盗られてないの? おかしいなぁ〜。だから、おられへんのやね。怖い家やから。来い来い、言うて、金とるためや。悪いなぁ、ここの子、恐ろしい子や。あっ〜!!!いやっ!!! 父さんがいなくなってから、ほんとバカにされてるわ。なんか、恐ろしなった。もぉ、籍、抜こっ。世話してくれとは言わんけど、ちょっとぐらい話してくれたら、、、、。ええの、ええの、もぉ、文句言わんの。
父さんのいない家なんて未練ないわ。別れたらええんや。あの家には、誰も来んといてな!!!」
「大丈夫、奈良の家なんて、誰も行かんから。一人でゆっくり暮らしてください」
「あ〜、来んでよろしい。我慢して、我慢して暮すのイヤになったわ。正彦は? 緑橋。あっこは? あっ、ここか。明日、私、帰りますんで。お金が全然ないやん。恐ろしい家や、誰が盗ったかは、知りませんけどね。正夫さんが死んだから、嫌がらせするんやな。よう、わかりました。別れて欲しいなら別れます」

ママリン、7時半にお布団に入って独白。
「あ〜、あ〜、もぉ、あきらめなさい。はいはい。あきらめましょ」

しばらくして、
「うっとこの、子供たちは?」「みんな大人やから、大丈夫」「正彦は? 49歳。あっこは52歳。もう一人は? おらんの。たった1年で、そんなけ大きくなるんやなぁ。安心したわ」

「明日、門司に帰るわ。父さん、母さんもいるし、従姉もいるし、魚も旨いし。あんたも、ここ引き払いや。えっ、イヤやのん。一人で行けって。あ〜、ほんまや、母さんたちが言うてる通りになったな。正夫さんが死んだらこうなるって。だから、帰っておいでねって。ええの、ええの。私、一人で行きましょ。ええの、ええの、これが私の人生や」

「大阪もこれで終わりかぁ。明日から九州かぁ。あ〜、うれしいなぁ。あ〜、よかった。肉親やなんや言うても、いざとなったら敵やなぁ。あ〜、早く帰ろ。よかったわ。もぉ、大阪に住まんでええんや。さっ、早よ、寝よっと」

本日の評価:評価不能
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備考:久々に酒井家一同が揃い、長く忘れていた正夫さんの話題も多かったせいか、ママリンの頭の中では「正夫さんがいなくなり、後ろ盾がいなくなったかわいそうな私。酒井家には未練がないので、九州の自分の家に帰りたい」てな、回路になったようだ。
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# by asayosan | 2010-10-03 19:37 | 今日のママリン

10月2日(土)普通の日かなぁ。

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昨晩は、一人散歩して、帰ってきたのは10時45分だったので、さすがに疲れて朝まで爆睡のママリン。
土曜日のデーサービス・陽だまりさんのお迎えは10時なので、9時半まで寝かせておく。
「そろそろ、起きや」と声をかけると、ぐずることなく、さっさと起床。
管理人さんとこで、朝のおしゃべりをして、「行ってきまぁす」と敬礼して元気に出かける。

5時に帰ってきてご機嫌である。
「今日、ごはん食べに行くんやろ」
明日は父の十三回忌で、会席の店を予約しといたと昨日言ったのを覚えていたのか?進歩である。それとも、食べ物については敏感なのか。
「食べに行くのは明日。正彦が迎えに来るわ。でも、私も久々に正彦見て、誰かわからへんかったから、ママリンは、わからんかもしれんわ。白髪で、ヒゲ生やして、なんか疲れた中年男やったもん」

「十三回忌って、どこでするの? 奈良の寺? それならそのままおろうかな? あんたら、その後、ご飯食べるの? そんな、みんなでごちそう食べるの、私も食べたいわぁ。一緒についてきて、いい? 私の分も予約してくれたん? あの家、寂しいからなぁ。
ジェフ、ジェフ君、どこいたっん? あれっ、あんたはクーちゃんか?」

ベランダでコーヒーとケーキを食べ、洗濯物をたたんでもらう。
ママリンは、それはそれは丁寧に洗濯物をたたむのだ。

「ほんま、今年はいい正月を迎えさせてもらったわ。ほんとのこと言うと、あの家、もぉ、怖いんやけど。ここは、ほんまいろいろ楽しい思いしたわ」
で、「あこちゃんのぉ〜♫ おかげですぅ〜♫」と歌を歌う。

「父さん、最近全然、お金くれへんし。もぉ、誰かと同棲してるかもしれへんわ。別れなしようがないんやけど。えっ、死んだ? 父さんの13回忌かいな。なんか雨がふりそうやね。水まきせんでもええ? ええよな。また明日、ここに帰ってきていい? いいの。ここ、居心地いいからなぁ。やっぱし、あんたは出来過ぎの娘やなぁ。ほんまに、よう金使わせたなぁ」

「明日、あの坊さんねぇ、いつもの坊さんやろ? ここ来てくれの? 奈良でするの? 正彦が迎えにくるの? あいつ、迎えに来るかなぉ? そしたら、私はそのままいたらいいんやろ。ほんま、世話になったなぁ。こんなに家あけたの、はじめてやわ。カギ、あるかなぁ。ここに帰ってきていいの? そら、ここがええよ。お坊さんのお布施、用意したん? お金も段取りも大丈夫って、あんた、お金、ちゃんと封筒にいれた? ちゃんとしてる? あんた長女やもんな。母さん、頭悪いし、あんたにしてもらった方がえぇ。誰も、ギャーギャー言わへんよなぁ。誰が来るのん? 正彦が迎えに来るの? 正彦もええとこあるやん。長男やもんな。ごはんはどこで食べるって? 大阪に帰ってくるの? 予約したん? あんたなんでもやってるんやなぁ」

「かわいそうに、もっと生きたかったよなぁ。次は、父さんやなぁ。えっ、父さんの十三回忌やの。もぉ、13年やの。ほんなら、明日喪服、着なあかんや。えっ、平服でいいの? 坊さん来てくれるの? えっ、寺でするの。ごはんはどこで食べるの? 大阪でかぁ。正彦の嫁さんは来ないの? 来んで、ええよなぁ、別に」

晩ご飯(豆腐と野菜の煎り煮、ハマチの刺身、玄米豆ごはん)は、おかずだけ食べて、ご飯を残こす。
冷蔵庫から「こんな缶(ビール)、とってきて」と頼むと、牛乳パックを取ってくる。こりゃ、似て非なるものどころか、全然ドボンである。

6時半にパジャマに着替えて寝に入るが、なんか独白してる。
私がコーヒーを飲んでて、スプーンがふれるカチャカチャ音に反応したのだ。
「あんた、ご飯食べてるの? えっ、コーヒー飲んでるの。コーヒー飲みたいけど。えっ、作っていらん、いらん。どうせ、あんたとこのもんやし、何言われるかわからへん。ご飯も食べさしてもろてないし、お腹すいたわ。何か食べさせて欲しいけど、あんたは作ってなんかくれへんよな。あ〜、ばあちゃんとこ帰りたい。明日、帰らせてもらうわ。えっ、ご飯作ってくれるの。それは、それは、おありがとうございます」

昨日の残りの厚揚げの煮たのと、ニラ玉とみそ汁を作り、玄米豆ごはんを出す。
「わっ、おいしそうやん。ここ、誰の家? あんたの家なん。あんたの家やったらイヤやわ。これは食べさせてもらうけど、明日の朝ご飯はいらんよ。あんたとこに世話になるのは、これが最後やし。明日、帰らせてもらうわ」
「あのね〜。ご飯食べる時は、食事に集中しなさい。よけいなこと考えながら、ご飯食べたら消化に悪いの。作った人や、野菜やごはんに失礼やろ」
しばらく、黙って食べていたが、「ひとつだけ、質問してよろしいでしょうか?」「ええよ」「ここ誰の家?」

で、また、ご飯は残し、おかずは全部完食する。こりゃ食べ過ぎだ。
「あ〜、美味しかった。そやな、よう考えたら、朝からなんも食べてないわ」
で、8時に、お布団に入る。

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# by asayosan | 2010-10-02 10:39 | 今日のママリン

10月1日(金)南警察のお世話になりました。

e0200261_15284340.gifベランダで猫に囲まれ、朝ご飯と食べ、ママリン、お迎えの30分前に、階下に降りて行く。
お迎えの横田君が、9階まで迎えに来てくれるが、入れ違いとなり、エレベータのモニターに手を振り1階に降りると、ママリン、管理人室から出てくる。
「なんか、1階で、酒井さんの声がするなぁと思っていたんですよ」「朝は、管理人さんとこでしゃべって、電話がかかったら私が降りて、エレベータのモニターを見て、出て来るシステムになってるんですよ」「なるほど、こういんシステムなんですね」。
で、ご機嫌で、そよ風さんに行く。

今日は、私も北浜から天王寺まで、真田幸村ゆかりの地を歩き、天王寺で昼から飲むという約束があり、3時まで居酒屋で飲み、酔っぱらいで帰る。
5時にママリンをお迎えに行くと、理事長に会ったので、うちのベランダで二人でケーキとコーヒーでくつろいでもらう。
「あんた、ビールでもお持ちしたら? ケーキもう少しいかがですか?」と、こういう時のママリンは、マダム風となり、私を女中扱いする。

6時に、厚揚げとなすとキノコの煮物とハマチのお刺身の夕食。
私は、酔いが醒めて来て、眠たくなるが、ママリンのマシンガントークに適当に相づち。
この適当に相づちの、適当さ加減を感じたママリン、自分を無視されたと感じて、一人散歩に出かける。30分して帰ってきて、まだ私が、「ちょっとほっといてモード」だったので、また出て行くが、15分で帰って来る。
が、さらに出て行き、1時間たっても帰ってこない。だいたい1時間たてば、交番か警察から電話があるのだが、7時45分に出て、9時45分たっても帰ってこないので、いろいろ嫌な想像をし始めた頃、南警察から電話があり、自転車で迎えに行く。
警察では「知らない人に、無理矢理連れて来られた。私は、何も悪い事はしてない」とプリプリモード。多分、善意の方が、迷子になってる老人を警察まで連れてきてくれたのだろう。

帰り道、さすがに天王寺まで歩いて昼酒をやってるので私がしんどくて、自転車で信号のところまで走り、そこでママリンが追いつくのを待つ、という感じで、ちょびりちょびり帰る。
私が信号のとこで待ってると、追いつてきたママリン、後ろで「はいっ」と声をかける。また、信号で待っていると「はいっ」と声をかける。「はいっ」は、追いついたから、次に行っていいよの合図のつもりなんだろう。子供みたいで、笑える。
信号のたびに、ママリンの「はいっ」という合図の声を聞きながら、家についたのが10時45分。
さすがに、バタンキューで寝はる。

本日の評価:001.gif001.gif010.gif033.gif025.gif
本日の歩行距離:070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif
070.gifひとつは、地下鉄の約一駅区間距離
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# by asayosan | 2010-10-02 09:46 | 今日のママリン

9月30日(木)極めて穏やか。

3時、ママリンがショートステイから帰って来る。
さくらの高倉君に送ってもらい、ご機嫌である。楽しかったそうである。
「あの子、いい子やねんよぉ。うちの会社の子は、優しい子ばかりやから。あんた、あん中から選んだらどうやの。えっ、歳が違いすぎてるって、親子ぐらいに歳が離れてるの。あんた、若いと思っていたわ。ジェフ君、ジェフ君。チャーちゃん、帰ってきたよぁ。
わっ、コーヒーとアンパン、食べる!食べる!大阪のアンパンは美味しいなぁ。
私、かばん、どこ置いたかなぁ。そこ? よいっしょっと。あんた私の通帳、持ってる? 持ってる。あ〜、よかった。あんたが持ってるのが固いもん。
ジェフ、ジェフ、おいでっ。あ〜、美味しい、このコーヒー。
あ〜、大阪か。早いなあぁ。あんなけ伊吹からバス乗って、もう大阪やねんな。
こっからうちのばあちゃんとこって、遠いの? 門司って、春日出と違うの? えっ、みんな死んでるの? かずえ姉さんは? 死んでる。亀ちゃんは? 死んでる。うちの身内っておらへんの? 私の身内って誰がおるのん? 母さんは? 死んでる。万吉さんは? 死んでる。みんな死んでるの。私の身内って、あんただけやねんな。姪やもんなあぁ。えっ、娘やの。ほんならここにいてええか。明日どこに行くの? そよ風さん。あそこは楽しいねん。勉強させてくれるし。
今日の晩ご飯、栗ごはんやの。もらったん? あんたはようもらうなぁ。あんたとこ、ご飯、美味しいもん。私のお金、まだある? このへんで出せる? ちよっと、小遣い、欲しいなぁ。出してくれる。うれしいなあぁ。明日、どこ行くの? そよ風さんか。明日、お迎えきてくれるんやなぁ。うれしいなぁ」

とはいえ、まだ3時半。ご飯までの3時間、こんな感じを継続するのはムリなので、「散歩に行こか」と誘う。「行く、行く」と行ったが、ソファに寝転んで、なんか考えている。
この無言の時間、何を考え、どう出てくるか?

「あんた、このへんに、うちの銀行あるの。ない? 奈良にある。キャッシュカードで出せる。明日、出してくれる? 使うことないけど、財布にお金ないのは寂しいわ。1万円は持っていたいわ。キャッシュカードやったら出せるの? 出しといてな」

しばらくして「明日、お金出せる? ちょっと100万ぐらい欲しいなぁ。あんたにお礼せんとあかんし」
「冷蔵庫、買ってくれたやん」
「そや、そや、冷蔵庫、買ってあげたんや。あんたにお礼したんやわ。(冷蔵庫を見にいき)大きいな。きれいやわ。よかった、よかった。お礼してたんや。そやけど、あんな大きいのよう入ったなぁ。私は、外から綱で上げたんかと思ったわ。階段小さいから入んと思っていたわ。やっとこさお礼ができたな。古いのは? 持って帰ってくれたん。ジェフ、ジェフ君、こっちおいで。母さんの声、忘れたんか。あ〜、よかった、あんたにお礼できたんがうれしいわ。これで、少しでもあんたに恩返しができて、よかったわ。ありがとうね。
こんどは、風呂場、どうにかなれへん? まだ、使えるの。なんか大きなもん、買いたいな。買うものないの。私、ちゃんと貯めるんで、またなんか買いや。もぉ、買うもんないの。
私は、今は、えーと、1400円あるわ。私、無駄使いせえへんからな。でも、ちょっと寂しいので、あした1万円出しといて。
今日なにすんの? 栗ごはん? 皮むくの? えっ、できたやつをもろてきたん。あんた、よう、もらうなぁ」

「あんた偉いわぁ。無駄使いせんもんなぁ。うっとこのあっこと、えらい違いや。あの子は、金使い荒いから。あんたは、あまりセコセコせんやろ。あっこは、すぐ人の財布みて、コセコセばかりしてるやろ。金使いがわってへん女やねん。でも、あんたはついてるなぁ。うちのあっこや亀ちゃんは、何やってもダメやねん。あこ姉ちゃんとおったら、気持ちが、すさむね。やかましいし。あんたは親戚中で、一番やで。あっこが偉そうに言っても、ここの半分のマンションに住んでるわ。あいつは、飲み食いするからあかんね。あっこは、金を使うことばかり考えてるから。で、あっこも少し変わってきたんやで。前、あんたのこと偉いなぁと褒めてたわ。あんたは、やっぱり、しっかりしてるわ。あっこと違うわ。偉いわ、よう頑張ってる。
あんた、あこ姉ちゃんに、通帳見せたらあかんよ。あいつにお金見せたら、転落の道や」
でも、悪いあっこと、良いあっこは、同じ人物だわさ。

e0200261_16201967.gife0200261_1211650.jpgで、寒いので散歩は中止にして、4時半に早めのごはん。
今日は栗ごはんと聞いて、もぉ、食べたくて、食べたくて、しょうがないのだ。
マリちゃんからもらった、すじ肉(煮込み済み)となす、ピーマン、きのこを甘辛く煮込んだものと、カボチャのサラダ、お麩とタマネギのみそ汁の夕食。
食事中もしゃべりまくるので「消化に悪いんで、ゆっくりかんで、味わって食べなさい」と注意する。
私は、ワインを飲みながら食事するので、ゆっくりペースだが、ママリンは食べ終わり、空いた食器の洗いもんをたのむと「はいっ」立って、作業開始。
私の飲みかけのワインのグラスも持って行こうとするので「コラコラ、何してんの、こりゃまだ飲むの」と言うと「あっ、それはそれは申し訳ございませんでした」と笑って素直にあやまる。
洗いもんを終え「ありがとう」と言うと、「こちらこそ、ありがとう」と、とってもいい子なママリン。

この流れをキープすべく、お風呂に入れることに。
パジャマと下着の着替えを脱衣所に用意したのに、なくなってる。
「あれっ、ない。どこや? どこや? お着替えのセットの“かたまり”がない」と探していたら「これと違う?」と布団を抱えてきたぞ。
まぁ、それもある種の“かたまり”ではあるが、それは、でかすぎる。
お着替えのセットの“かたまり”は、ゴミ箱の上にあった。
で、風呂からすぐ出てこられてもあれなんで、すぐに出ようとするママリンに「今日は寒いから、もっと暖まっときなさい」と、長湯をすすめる。
で、ママリンが脱いだ靴下、私のだった。即、洗濯機へ。

パジャマに着替え、バスローブを羽織ったママリン、
「あんた、ダンナさんわ。ダンナさんいないの? えっ、結婚したことがない。でも、おったやん。えっ、10年前に別れたん。寂しぃないの? クーがいるって、あれは猫やん。でも、こんなこと言うたら悪いけど、あんたにダンナがいないのは、私はラッキーやわ。でも、ええ人やったやん。あの人と暮らしていたらよかったのに。でもなぁ〜、男の人って、我がままやもんなぁ、えっ、あんたの我がままで、別れたん。あんたは、我がままとは思わへんけどなぁ」
と、連続マシンガントークをして、布団に入った6時半。
メイン照明を消して、間接照明だけにし、深夜のムードを演出。

6時50分頃の、ママリンの独白
「あかん、がんばらなあかん。よしっ、明日,行ってみよっ。ジェフ、ジェフ、どこ? あんたまで、どっか行ったら、いややで」
どこに行きたくて、どこに行きたくないのかは不明。7時就寝。

7時半、九州の姪(私には従姉)から電話。
まだ寝てないようなので、電話を代わる。
「あ〜、喜代子ちゃん、今ね、あっこのとこに世話になってるんよ。そうやね、気つかわへんから、ええわ。みんな元気にしてる? そらええわ。うちの母さんに、今はあっことこに世話になってると伝えてくれる。え〜、母さんも元気やの? あっこは死んだって言ってたけど。死んでるんやろぉ。え〜、あっこに、代わるわ」
喜代子姉ちゃんは、おばあちゃんも元気やよと、話を合わせたみたいだが、私は真実しか言わない(死んだ人は死んだと言う)ので、ママリンの切り返しに困ったのだろう。
電話を代わり、弟が離婚したことを告げたり、お互いの近況を報告して電話を切る。
ママリン、本格的に就寝。弟の離婚は、ママリンには内緒にしとく。

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本日の歩行距離:0
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# by asayosan | 2010-09-30 14:50 | 今日のママリン

9月29日(水)お泊まりの日

ママリン、朝5時から起きて、電気をつけ、クロゼットの服をすべて出して、しばらく途方に暮れ、財布のお金を確認したり、荷物をあっちからこっちに移動したりしている。
こんな時は寝たふり、寝たふり。

ママリンは、5秒前のことも忘れるので,なにか思いついて、持ち物などを探しだし、で、何をしたいのか忘れ、目に入ったものから、何かを思いつき、それが何だったか忘れ、でもなにかモノに手を動かしていたら、また、違うことが思いつきと、一人では何事も延々に完結しない。
だから、このメビウスの帯に乗った時は、ママリンだけなら、延々にメビウスの帯で、ここは寝たふりして、しばらく一人遊びしていただこう、と思っていたのに、トイレに行きたくなってしまった。
起きてきた、私を見てしまうと「あんた、財布は? 子供は? 帰っていい?」とママリン世界。
ここは先制パンチで、ぐぐぐっっと、こっちの世界の波に乗せなければならない。
「あれっ、なんで電気ついてるんよ。夜なのに」「そんなん、知らんわ」「でも、電気ついてるやん。消して寝るよ」と有無を言わせず電気を消して、トイレしてまた寝る。
「あんた、電気つけて!!!つけなさい!!!」と怒っているが、私は二度寝、ママリンはまた電気を付けて、また一人メビウスの帯に没頭する。

で、6時半に私も起きたが、本日はショートステイの日でお迎えは10時。
お迎えまでの3時間半、ご機嫌の悪いママリンは、もぉ帰る気満々で、「あんた、私のお金、返して。通帳も印鑑も盗ってるのを、返して!!! 自分の家があるんやから、あんたの世話にはならん!!!」と難儀なモード。

e0200261_20372178.gifこの感じで3時間一緒に過ごすのはじゃまくさいので、ちょっとごちそうの朝ご飯をベランダに用意して「ベランダでご飯、食べや」と、劇的気分転換に賭ける。
ごちそうと言っても、いつもの卵トーストにハムをつけただけなのだが。
案の定、ベランダから見る空や風や緑と、アンパンの幸せ効果で、食べ終わった時はご機嫌も直り、着替えをして頂くが、それでも時間はまだまだあるので、「散歩、行こか?」と連れ出す。
階下に降りてみれば、理事会のことで管理人さんと理事長に呼ばれ、打ち合わせをした後、ママリンは引き続き、二人が遊んでくれる。
ママリンは私には辛辣だが、他人さんがいると愛想がよくなり、ニコニコでおじゃべりをはじめる。ほんと、二人には感謝である。
で、10時にお迎えの電話があり、ママリン、私と理事長に見送られて、ショートステイへと旅立った。

昼過ぎ、弟が訪ねてくる。
ママリンをうちに引き取って2年、それは見事な音信不通をしていた弟。
10月3日に、父の十三回忌をする案内状を1ヶ月前に出していたが返事がなにので、欠席と思っていたが「出る」と言いに来た。
嫁と子供二人も来るのかと聞くと「8月に離婚した」と、インパクトありすぎの近況報告。
前の仕事も会社がつぶれ、20社以上受けて、やっと就職が決まったらしい。

その後、叔母に弟も参加の電話をして、「離婚したそうな」と告げるが「まっ、しかたないな」で終わる。うちの父方親族は、こうした個人的問題にあまり立ち入るのを好まないクールな気質を持っている。
で、ママリン方の一族は、つかみ合いのケンカをするほど、熱い。

さて、今日はママリンのショートステイ、お泊まりの日なので、私も香里園のお家にお泊まりしに行く予定。
ただし、ママリンが「帰りたい!帰りたい!なんで帰さない!」の錯乱になると、お泊まり失敗となり迎えに行かないといけないので、6時半ぐらいまでは待機なのだ。
失敗の兆候が現れるドキドキの3時から4時が過ぎ、6時を経過。
やったね。今日は成功のようだ。
「ママリンお泊まり成功、今から出ます」と電話して、ワイン下げて、お呼ばれに行く。ルンルン。

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# by asayosan | 2010-09-30 14:49 | 今日のママリン

9月28日(火)タロット占いをしてもらう。

朝「そろそろ起きや」
「今日は、なんかしんどいわぁ。えっ、そよ風さんが迎えにきてくれるの。ほんなら、起きるわ。ここの服,着るねんな。あっ、朝ご飯はいらんよ。えっ、アンパン。アンパンなら食べたい。わ〜、かわいいアンパンやな。おいし〜。ほんまに迎えにきてくれんの。また大阪はええことしてくれるなぁ。ここ、大阪やろ。ジェフ、ジェフ君。あいつ、あいさつにこんと。え、そこで寝てるて。おった、おった。ここで寝てんのぉ〜。何を持っていったらええんかな。え、もぉ、用意してる? お金は? いらんの。タダやの? は〜〜、大阪はええことしてくれるんやなぁ。他所もんでもしてくれるの? 住民票移したん。そらそうやなぁ。財布、持っていかんでええの。詩吟の本、持ていっていい? あれ、さっきあったのに、どこいった? まっ、ええわ。えっ、電話かかってきた。ほんなら、行ってきます。あそこは、夕方まで遊ばせてくれるねん。えっ、お風呂も入ってくるの。はい、行ってきます」
日曜日の長時間散歩の疲れが、ええ感じで効いてきたようで、パワフルすぎない丁度よいテンションである。

e0200261_16282792.gifで、4時からなおちゃんが遊びにきてくれて、チビリチビリワインのやる。
で、ママリン帰ってきて、めちゃめちゃ面白い展開になったのだが、酔っぱらっていたので、ほとんど忘れてしまった。

で、なおちゃんに、食後にタロット占いをしてもらってるママリン、ご機嫌である。e0200261_16394996.gif
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# by asayosan | 2010-09-28 09:00 | 今日のママリン

9月27日(月)平和な日

e0200261_1604448.gif朝、ちょい私が機嫌悪かったので、それを敏感に察し、ママリンも不機嫌顔。
でも、ベランダに朝食を用意すると、ご機嫌になるので、ほんとベランダがあってよかった。

で、デーサービスから帰ってきて、
「あんたの顔みたら、安心したわ。あかん、やっぱりあんたの顔、見なあかんわ。今日は誰も来ないの? こない。あ〜、おいしい。コーヒーまでおいしいなぁ、あんたとこは。ほんま、すまんね。で、あんたとこに、なんぼ、払ったらええ? そないにいっぱい持ってへんけど。まっ、いくら払ったらいいか、考えといて。てっ、偉そうに言ったけど、お金、持ってるんかいな?(と、カバンを探し)。どうか、通帳が出てきますように。あれっ、通帳ないわ。えっ、あんたが預かってくれてる? あ〜、よかった。あれ、財布もないわ。メガネもないわ。えっ、かけてた。あっ、あったわ。あ〜、よかった。明日も、そよ風さん、行っていい? いいの。あ〜よかった。あれっ、猫がいないわ。えっ、いる。あ〜よかった。ジェフ!クーちゃん。ほんま、あんたとこは、ホッとするわ。でも、あんまり甘えたらあかんなぁ。あれっ、財布に1000円しか入ってないわ。えっ、銀行にあるの。あんた、適当に出してな。明日のご飯代はあるの? 銀行引き落としやの。あんたとこは、空気まできれいやな。明日、行っていいの。ごはんも食べさせてくれるし。あんたとこに、ずっといさせてくれたらええのに。食事代はらうから。ええの? あ〜うれし。」
と、しばらくカバンの中のものを出したり、入れたりし、何を探していいるのかも忘れ、出てきたものから、色々思考の気が散ったり、一人遊びしている。
こんなパターンの時は「うん」「ええよ」「大丈夫」「どっかにあるわ」ぐらいの返事ですむので、ラクチンだ。

e0200261_126075.gifで、晩ご飯(豆と茸のかやく玄米ごはん、もやしとニンニクの芽とアゲとてんぷらの炒め物、もずくの吸い物)を「美味しいわぁ」と食べた終わったママリンに、「この皿、片付けて」「冷蔵庫からこんな缶の柄のやつ(ビールだけど)取って来て」「この佃煮のビン、冷蔵庫に入れといて」と頼むと「はいっ」と返事して、すぐ立ち上がる。
ずっと父から「おい、茶」「おい、飯」「おい、氷」「おい、風呂」と、女中のように扱われていたので、命令されると「はいっ」とすぐ動く長年の習性は、83歳のばあちゃんになっても刷り込まれているようだ。
で、洗いものもしてくれたし、ラクチンだ。

ごはんを食べ終わった後は「どっか働くとこ探すわ。あんたに甘えてばかりいたらあかん。働くとこと、住むととこ探すわ。でも、もし家が見つからなかったら、ここに置いてくれる? 私も、この家、好きやねん。こんな歳寄り、使こてくれるとこないやろなぁ。ほんなら門司に帰ろかなぁ。えっ、私の母さんも死んだん? ほんなら私の身内ってあんただけ? 正彦(息子)がいるって? あんな子は、養子に出したようなもんや、関係ないわ。もぉ、寝たらって、寝られへんのや。仕事のこと考えなあかんし。あんたに迷惑ばかりかけられへんし。できたら、住み込みで働きたいんやけど。あかんかったら、ここから通っていい?」。
で、こんなパターンの時は「ふぅ〜ん」「ええやん」「好きにしたら」「どうにかなるって」ぐらいの返事ですむので、ラクチンだ。

「ほんなら、もう少し、あんたの世話になろうかな。ジェフ君、ジェフ君、寝んねするよ〜。明日、ちょっとお金出しといてな。ありがとう。やっぱり身内やなぁ。ジェフ君、寝んねしよ。明日から私も、仕事、一生懸命探すからなぁ。なぁ、ジェフ君、一緒に寝よなぁ」。
と、7時にお布団に入ったママリン。でも、その添え寝の猫は、クーちゃんだ。

本日の評価:019.gif001.gif014.gif025.gif014.gif
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# by asayosan | 2010-09-27 17:49 | 今日のママリン

9月26日(日)よく歩いた長い日曜日

デーサービスのない日曜日。
1日、ママリンとつき合わないといけない魔の日。喜怒哀楽がスパークする1日だ。

さて朝。
9時頃に起きて、着替えて、カバンを下げ、私の枕元で「それでは、帰るわ。お世話になりました。あんたは、寝といてちょうだい」。
起きずに寝ていると、ドアのカギをガチャガチャしてるが「もぉ、開かへんわ」とイライラしてはる。2階のギャラリーに上がって、ここのドアもガチャガチャしてるが、開けられない。
私の枕元にまた来て「申し訳ございませんが、ドアのカギをあけていただけませんでしょうか?」と頼みに来たので「ええよ」と、起きて開けてあげる。
15分後「ただいま」と帰って来て「あこちゃん、あこちゃん、どこにいるの?まだ寝てるの。あんた、うちの電話番号知らん?」「知らん」で、また外出。

30分後に帰ってきて「ちゃんと帰ってきたでしょう、名刺(私の)を持ってたんで、これで帰ってきたんよ」と、自慢げ。
「住所だけで帰ってきたんは、偉いわ。偉い、偉い、ほめたる」と言うと「ほんとは、人に聞いて教えてもらったん。一人だけやけど」と正直に告白。
「偉い、偉い、ちゃんと人に道を聞いて、帰って来れたのは偉い」と言うと「認知症、なおったんかもしれんな」と調子にのるので「それは治ってない!」。

e0200261_1282932.gifベランダで朝ご飯を食べた後「ちょと、散歩してくるわ、遠くには行かへんから」で、10時半頃外出。
11時頃、ケータイがなって出てみれば、ママリンからで「あんた、迎えに来て、えっ、どこかて?ここどこですか?天満橋?天満橋やて。えっ、天満橋の交番に行けばいいんやね、分かった。すぐ来てな」でガチャリ。
が、天満橋に行ってみればママリンはいず。
いつもは、迷子になると「交番はどこですか?」と聞いて、交番から電話が来るのだが、名刺の裏に、ココに電話してくださいとケータイを明記してたのが仇となり、ママリン再び行方不明。
12時頃、またママリンからケータイに電話が入る。
今度は、ケータイの持ち主に代わってもらい「場所は、谷4のセブンイレブンのとこですね。それでは母に谷町筋を天満橋の方にまっすぐ歩いて、天満橋交番に行くように行ってください」と頼むと「大丈夫ですか?ボク、連れていきましょか」「いえいえ、まっすぐ歩くように言ってください」と頼み、自転車で谷町に行くと、心細い顔で、ノロノロと歩いてるママリン発見。
「ママリン!」と手をふると、パッと笑顔になり、スタスタと歩いてきたぞ。
これからは、迷子になったら、交番はどこですかと聞いて、おまわりさんから電話してもらうよう、今まで通りにするよう、言い含める。
帰りに、1000円散髪屋さんで、髪をカット。上品?なおばあちゃん顔になり、喜ぶ。
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3時に西長堀の叔母たちの家(同じマンションの上と下で姉妹で住んでいる)に遊びに行く約束をして、2時に出発ブラブラ歩いていく。
せんば心斎橋を通るコースにして、途中のがんこ寿司でにぎり4人前をお土産にする。
私が寿司の袋を持っていると、寿司を持ちたいと言う。
手ぶらで来たママリン、叔母の家に行くのに、女が何も持っていないのはイヤだそうだ。それも、お土産は自分が持っていたいそうである。へんなとこで、へんなエエカッコをするもんだ。
叔母たちと4人で寿司を食べつつ、またママリンの自画自賛おしゃべりが炸裂。ちょっとこっち側の話をしてても、すぐ自分の話に持ってい。

で、例の認知症かどうかわかる質問「最近のニュースで、一番興味があるのはなんですか?」をしてみると、
下の叔母「中国の船長の釈放問題やわ」と国際派。
上の叔母「私も、中国問題かなぁ」と同じテーマを引き継ぐが、ほんま自分の意見かちょい怪しい。
で、ママリン「そんなこと、どうでもええやん」と強烈なドボン発言。

で、時計が4時半になると、急にそわそわ帰りたがるママリン。
「たいへんや、集合時間に遅れるわ。私、班長さんやから、みんなの確認をせなあかんのに。わぁ〜どうしよう、班長さんが遅刻したら、みんなの迷惑になるやん、はよ帰りましょう。車が迎えに来るのに、どうしょう」。
どうも、デーサービスのお帰りの車乗車をイメージしているようなので、「今日はデーサービス休みやん。みんな家にいるから、車の迎えもないよ」と言っても「あんた、集団生活の輪を私が乱すなんてこと、できへんでしょ。はよ帰らな。あ〜、どうしょう」と帰る帰るときかないので、ビールを残しつつの名残りで帰る。

ほんなら早く帰りましょ、ということでスタスタ歩いて行くとスタスタついてくるが、さすがに御堂筋あたりでペースダウン「あんた、電話して。今日は行けませんって電話して」と頼むので、ケータイで電話したふりして「了解しました」って言ってたよと告げる。
歩いていても何遍も「ほんまに、了解しましたって言ってたよね」と確認されつつ、「あんた、どこに歩いてるの」「私のうちに帰るんやろ」とかいろいろ質問するのを無視して、ズンズン歩く。
思考が変なツボに入った時は、答えても意味がなく、説明不能なので、無駄なエネルギーは使わないのだ。それに、私はエクササイズ歩きをしているので、けっこうきつい。

e0200261_20414763.gifさすがに家に着いた頃は二人ともフラフラだったが、これからが、本格的な徘徊に入るのがママリンのパワフルなところ。
しんどい思いをさせた私が憎いということで、「あんたの顔、見たくない。帰らせてもらうわ」と完全に認知症的徘徊モードになり、プイッと出て行く。
平野町交番から「ばあちゃん、来てるんで」と電話があり、迎えに行っても怒りモードのままで、交番を出て、私をふりきろうとスタスタ歩き「ついて来んといて!!!」。
こんな時は「ほんならバイバイ」と分かれて、そっと隠れて後をつけて、気分が変わるのを待つ。
時々、くるっと恐ろしい顔で振り返るので、尾行に気づかれないよう陰に隠れて、スパイの気分である。

で、結局うちのマンションに戻って来て、路上で理事長にばったり会ったママリン。なんか泣き言を言ってるようなので、出て行って「理事長、大丈夫です。後ろを、つけてたんで、安心してください」。
ところがママリン「いややっ!!!、この子の顔、見たくない。あんたの家なんか泊まりたくない。一人で泊まりたい」と、まだまだ怒りモード持続。
そこで理事長「管理人室あけたるから、そこで泊まるか?」「あんなとこ、いや」「ほんなら俺の家で、一緒に寝るか?」「なんで、あんたと寝なあかんのよ」「ええやんか、一緒に寝よや」と、宵の口の6時にくどかれて、ママリンの頭のスイッチがパチンと変わる。「私みたいなばばあより、この子にしたらええ」と私を売るママリン。
「理事長は、年寄り好きやから」とへんな言い訳ををして、で、すったもんだして「けっこうです。ここで寝ます」と私のマンションに帰ってきた。
私も予想だにしなかった、インパクトある展開に、ママリンの怒りモード消沈、沈静化。

本日の評価:
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本日の歩行距離:070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif070.gif071.gif
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# by asayosan | 2010-09-26 13:12 | 今日のママリン

食事スタイルを変えました。

e0200261_14395058.jpg食事は二人だけなので、大皿に盛ったものを、各自小皿に取り分ける食べ方をしていたのだが、ママリンの食べ方ときたら、ひとつの料理だけを全部食べたり、全然手をつけてない皿があったりとマナーが悪い。
で、いちいち取り分けてるのもじゃま臭いので、ワンプレートにしたら、全部きれいに食べるようになった。
どうも、認知症というのは、いろいろな料理を相手の分を配慮しつつバランスよく食べることはできないようなのだ。
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元々ママリンは昭和一ケタの昔の人間なので、料理は人数の分だけ、料理の数だけ鉢や皿をそれぞれに並べる定食屋スタイルだったので、料理を酒のアテに、チビチビと小皿に取り分けて食べる私の居酒屋スタイルは性に合わないのだろう。というか、初体験だったかも。
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こうして、定食屋スタイルにすることで、最後の一口をママリンに盗られて暴れることもなく、あっと言う間に平らげるママリンと、酒を飲みながら1時間はかけて食事をする私とのタイムラグも埋まり、平和な晩ご飯となった。

が、洗いもんがしたくてしょうがないママリンは、「この一口残ったの、早く食べなさい」「いつまで飲んでるの、女の酒癖が悪いのは最低やよ。父さんは、きれいな酒やったよ」と横でうるさく言い、テーブルを何遍も拭きに来るのが、かないません。

写真は、“まごはやさしい”メニュー。こんな献立のおかげで、私も心なしか痩せてきた。
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# by asayosan | 2010-09-25 15:08 | 過去の出来事

認知症の自覚があるママリン。

『認知症になって、よかったわぁ』
私の友達数人と一緒に、家で宴会をしていた時の一言。
「認知症になったおかげで、あんたが私を引き取ってくれたんやもん。もぉ、一人で暮らすのは怖いから、ここに置いてな」だそうだ。
友達は「これは、すごいわ、こんなこと言う、認知症の人、はじめて見た」と褒めてくれる。

『同業者ばかりやから、気が楽やねん』
家にいるより、デーサービスの方が楽しいそうで、「なんで?」と訊ねた時の一言。「あんたみたいな頭のいい人と一緒にいると疲れるねん。同じ頭の程度の人がいいねん」

『認知症なんやから、しかたないやん!!!』
同じことを何遍もきかれてうんざりし「その質問は、100回目やで」と行った時の売り言葉。
「こっちは健常者やねんから、しかたないやん!!!」と、これは買い言葉。
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# by asayosan | 2010-09-25 12:58 | ママリン語録

認知症のママリンの日々の暮らし
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